多くの政治学者が、中国の「平和的台頭」戦略と19世紀ドイツ
の帝国強大化政策の間の類似点が多いことを指摘している
最近数年間、欧米の多くの国際政治学者が、中国の「平和的台頭」戦略と
19世紀ドイツの帝国強大化政策の間の類似点が多いことを指摘している。
19世紀のドイツをヨーロッパ最強の覇権国にしたのは宰相ビスマルクだ。
ビスマルクは1862年にプロシアの宰相となり、当時いくつかの諸侯国に分裂していた
ドイツ文明圏を統一する作業を始めた。
1871年1月統一ドイツ帝国の宰相に就任したビスマルクが1871年以降に実行したのは、
我慢強く慎重にバランス・オブ・パワーを維持していく「平和的台頭」戦略であった。
彼は「ドイツは、英仏露、三覇権国に包囲された地政学的条件下にある。
これらの国が興隆するドイツを警戒して、対独包囲網を作れば、新興ドイツは圧倒的に不利になる。
ドイツが十分な国力を蓄積するまで、近隣諸国に対して平和的に振る舞い、
この三覇権国の対独警戒心を弱めておく必要がある、と判断したのだ。
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu121.htm