畜産草地研究所(つくば市)と秋田県農林水産技術センター畜産試験場(大仙市)は、
比内地鶏のDNA識別法確立につながる特徴的な遺伝子配列を見つけた。鶏の交雑種では初めて。
加工後の食肉でも識別できるため、銘柄偽装の防止などに活用が期待できる。
同畜試の力丸宗弘研究員は、「識別に必要なDNA配列を絞り込み、
今年中に実用化に持ち込みたい」と話している。
DNA識別法は純粋種の「名古屋コーチン」では確立されている。
畜草研の高橋秀彰主任研究員は「流通する名古屋コーチンが純粋種なのに対し、
比内地鶏は交雑種のため新たな手法が必要だった」と説明する。
県は県畜試の比内鶏の雄と、ロードアイランドレッドの雌を掛け合わせて生まれた比内地鶏を供給している。
ほとんどは雌のため、性染色体上のDNA配列に注目。
必ず比内鶏から受け継ぐ性染色体上に、比内地鶏特有の配列を見つけた。
力丸研究員は「県内には民間で繁殖、供給している比内地鶏もあるため、今後の研究課題としたい」と話している。
日本農業新聞(URL有効当日限り)
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