【労働環境】東京大学で電子工学の人気が急落中 エンジニア使い捨てのしっぺ返しか [06/04/18]

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1明鏡止水φ ★
 あるニュースが、エレクトロニクス業界関係者にショックを与えている。東京大学の進学
振分け、通称「進振り」での異変だ。工学部の学科の中で、「電気電子」の志願者ボーダ
ラインが最低水準に落ち込んだのである。

■落第スレスレ学生でも合格

 東大では、1〜2年の教養課程で修めた成績によって、専門課程への進学先が振り分けられる。
激しい受験戦争を勝ち抜いても、大学に入ってからがまた大変。希望の学科に進むためには
勉強を怠けることができない。とはいえ、主として理工学系に進む理科1類の学生でも、成績
さえ良ければ文系学科に進路変更することもできる柔軟なシステムでもある。

 大学入試の学科別偏差値を比較した方がよいのではないかという見方もあろうが、予備校
などによって異なるうえ、高校生ではまだ十分に実社会や学問の中身が分かっていない。
ほかの一流理工系でも入試では、電気電子の緩やかな“易化現象”が起こっているようだが、
東大の進振りほど顕著ではない。また、入試成績より教養課程の成績の方が、その後の成果
との相関性もある。その意味では、進振りの結果は、より正確な社会トレンドのバロメーター
になると思う。

 さて、東大工学部では、その時代の業界ごとの景況などによって人気が大きく変わってきた。
筆者が学生だった20〜30年前は、応用物理や建築の人気が高く、かつては花形だった船舶や
金属、鉱山などは人気が落ちる一方という具合だ。そうした中で、電気電子は過去一貫して
超人気、超難関のコースであり、100点満点で80点近い成績が要求されたのである。

>>2-4に続く


▽News Source Nikkei Business online 2006年4月18日火曜日
http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20060417/101387/px500_hyo.gif