富士通のソフト開発子会社の富士通ビー・エス・シー(富士通BSC)は二十日、上海周辺の
華東地区に携帯電話やデジタルカメラなどの組み込みソフトの開発拠点を新設する。
富士通BSCは、一九九二年に中国のソフト開発会社、中国科学院凱思軟件工程と合弁で
「北京思元軟件」を設立。日本に比べて人件費の安い中国でオフショア開発と呼ばれるソフト
開発委託を拡大してきた。
近年、華東地区に携帯電話メーカー、デジタルカメラ、携帯電話、カーナビゲーションなどの
生産拠点が集積しており、顧客サービスを充実させるためにも、同地区に営業、開発拠点が必要
と判断した。華東地区の富士通グループとも連携する。
組み込みソフトはCPU(中央処理装置)の中にあらかじめソフトを組み込み、カーナビ、
携帯電話、産業ロボットなどの動作を制御するソフトを指す。
近年需要は高まっているが、日本での技術者不足も目立っている。上海の拠点は、北京思元軟件
の上海支店として開設するもので、人員は十人でスタートし、順次増員する。
現在、北京のソフト開発者は約50人だが、上海支店を含め、今後は中国での開発要員を増員
する計画で、二〇〇七年度には現在のソフト関連技術者数の552人を700人に増員する。
▽News Source FujiSankei Business i.on the Web 2006年3月16日
http://www.business-i.jp/news/china-page/news/200603160011a.nwc ▽Press Release
http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=125300&lindID=1