佐川急便と近鉄エクスプレスは10日、業務提携を解消したと発表した。両社は2001年に
貨物輸送分野で提携したが、両社とも自社で海外と国内を一貫輸送する態勢づくりを進めた結果、
今後補完関係は見込みにくいと判断した。
両社は近鉄エクスプレスが輸入した国際航空貨物の国内配送を佐川に委託するなどの形で
連携してきた。しかし、佐川は中国や台湾、タイなどアジアを中心に国際分野に進出して一貫輸送
態勢を推進。国内の航空貨物分野では50年ぶりとなる貨物航空会社「ギャラクシーエアラインズ」を設立した。
一方、近鉄エクスプレスも国内の輸送ネットワークを整備している。商船三井と資本提携して航空、
海運の複合輸送態勢を模索する。
物流業界では海外から国内までの輸送や倉庫内での在庫管理まで一貫して手がける「総合化」路線を
目指す企業が増えている。日本郵船が日本貨物航空を子会社化したほか、日本郵政公社も全日本空輸と
共同での貨物航空会社を設立するなどの動きが活発化している。 (20:35)
■ソース
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20060210AT1D1003J10022006.html