第三セクターで始まった長崎市高島町でのトマト栽培を昨年八月に引き継いだ民間の
「崎永海運高島トマト事業部」(長崎市)は、今シーズンから長崎市など地元向けの出荷
を拡大する。二月からの収穫期を前に地元のスーパーや百貨店、料亭などから引き合
いが多く“地産地消”へと販路を変更する。
商品名は「高島フルーティトマト」。高島トマトの栽培は、旧産炭地振興のために旧高島
町の第三セクター「高島グリーンファーム」が一九八九年に始めた。敷地約一ヘクタール
のビニールハウスで水分や肥料を抑える方法で栽培し、糖度が高いトマトが年間約六十
トン収穫できる。
昨シーズンまでは、収穫したトマトの多くは静岡県の企業経由で全国に流通し、地元
小売店の店頭に並ぶことは少なかったという。
経営が崎永海運に変わったのを契機に、おいしいトマトを地元で食べてもらおうと、販路
を見直した。直売は、糖度が七以上のトマトは一箱(四キロ入り)二千六百―六千九百円
で、糖度七未満のトマトは一キロ五、六百円で販売する。
二月四日から十二日までの土日にJR長崎駅の駅前広場であるイベント「よかもん市」
にも一キロ五百円程度で限定出荷して、高島トマトの味を市民にアピールする。
出荷時期は二月から五月ごろまで。高島トマト事業部の元田矯取締役は「どこにも負け
ないトマト。独特の味を味わってほしい」と話している。
http://www.nishinippon.co.jp/media/news/news-today/nagasaki.html