調査会社の米IDCは10月17日(現地時間)、2005年第3四半期(7-9月期)の世界のPC出荷台数が17%上昇し、
同社が8月に予測していた13.3%という数字を上回ったと報告した。
低価格PCとノートPCがこのトレンドを牽引する主要因となっており、米国を除く世界各国で急速な成長を見せているという。
現在世界では、金利や原油価格の上昇といった経済の停滞要因が顕在化しているが、PC業界の成長はそれらの
不安要素を打ち消す形で続いている。米IDCで四半期ごとのPCレポートを出しているディレクターのLoren Loverde氏は
「PCや関連市場で引き続き大きな成長があるとみている。この好調なトレンドは、PCのリプレイスと低価格PCを求める新規
ユーザーに牽引されたものだ。今後、経済成長の停滞が最終的にはPC需要を押し下げることになるが、
それは一時的なもの。見通しは概ね良好だ」と比較的楽観的なコメントを出している。
「積極的な値下げ攻勢で予想以上の健闘を見せたデスクトップPC市場だが、米国におけるPC市場の成長は引き続き
ノートPCユーザーの増加に牽引されている。特に第3四半期は米国の新学期シーズンにあたり、PC販売が好調な時期だ。
ノートPCはこの分野で強みを見せるとともに、他の分野にも影響を与えている」と、米IDCのクライアントコンピューティング分野
のシニア調査アナリストRichard Shim氏は説明する。ただし、ルイジアナ州を襲ったハリケーンや原油高は、
世界と比較して米国のPC需要を落ち込ませる結果となった。
その他の地域に目を向けると、欧州ではEU地域拡大を受けて企業やコンシューマの設備投資需要が拡大し、PCの
低価格化がデスクトップPCとノートPCの両分野の販売を押し上げた。日本もちょうど新製品シーズンにあたり好調だった。
アジア地域では原油高を受けてやや中国でのPC需要が停滞したが、PC価格の低下もあり、ノートPCを中心に販売が伸びた。
同国でのノートPCの出荷割合は全体の20%に上る。
>>1-5あたりに続く
今更目新しさも....