生命保険各社が、女性向けの終身医療保険を相次ぎ投入している。第一生命保険が二日から発売したほか、
あいおい生命保険も十一日に投入した。
独身女性を中心に医療保険の加入意欲は高く、乳がんや子宮筋腫といった女性特有の病気への保障を
手厚くした設計を施すことで、新たな需要を掘り起こす狙いだ。
第一生命が発売したのは「私の華道」。がん、脳卒中、急性心筋梗塞(こうそく)のいわゆる三大疾病時になったときの
収入を保障する収入保障特約や、乳房再建手術などの費用を保障する特約などが付帯でき、生存時の保障充実が
特徴となっている。
大手生保では、太陽生命保険も女性専用の医療保険を扱うほか、外資系ではPCA生命保険が販売している。
女性専用の医療保険の投入には、損害保険系生命保険会社も積極的だ。
あいおい生命は、女性向けの「カルナ」を発売。女性特有の病気や三大疾病時の保険料払い込みを免除するほか、
死亡保障も給付される商品内容となっている。独身女性や小さい子供を持つ主婦などを中心に売り込む。
東京海上日動あんしん生命保険も二月に「あんしんアミュレット」を投入したほか、損保ジャパンひまわり生命保険、
三井住友海上きらめき生命保険も、それぞれ女性専用商品を扱っている。
生命保険文化センターが六月末に実施した「生活保障に関する調査」によると、医療保険に加入していなくても、
加入準備の意向があるとの回答は、二十歳代、三十歳代、四十歳代の女性いずれでも七割を超え、
それぞれの世代で男性の加入意欲を上回った。
各社は、こうした女性の医療保険に対するニーズを踏まえ、生きているうちの保障を手厚くしたいと考える独身女性や、
小さい子供を持つ既婚女性に対し、まず医療保険を切り口に食い込みを図る。その後、夫などへ主力の
死亡保障売り込みを狙っている。
■ソース
http://www.business-i.jp/news/kinyu-page/news/200510180013a.nwc