東京電力は20日、東京都が埋め立て処分している下水汚泥を、日本で初めて
石炭火力発電所向けバイオマス燃料に加工する事業を始めると発表した。
2007年10月に都内の下水処理センターに加工設備を設置する。東京都によると、
今回の加工で、都内の二酸化炭素(CO2)排出量を03年度比約4%削減できるという。
バイオマス燃料はCO2を吸収する生物を資源化するため、燃料として使用
しても排出されるCO2は温暖化ガスに算入されない。
同事業は東電が100%出資するバイオ燃料(東京・江東)が手掛ける。
設備を設置するのは砂町水再生センター(同)。東京都が進めている汚泥炭化
事業の第1号案件。東電が8月の入札で権利を獲得、20日に都と正式契約した。
加工するのは水を取り除いた後の汚泥年9万9000トンで、都全体の汚泥量の
9%に相当。東電はこの汚泥から年8700トンの炭化燃料を製造。常磐共同火力
(同・千代田)が持つ福島県内の石炭火力発電所に販売する。
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20050920AT1D2007N20092005.html