「ライブドア 借金漬けだった!?」
大量保有報告書
ライブドアが4月22日に提出した「大量保有報告書」によると、ニッポン放送の株式を32.40%(3280万株)取得した「ライブドア・パートナーズ」の資金源は、なんとノンバンクの「サンライズファイナンス(SF)」だった。
取得総額649億588万円のうち、593億714万円を貸付金名目で資金提供してもらっていた。
さらにライブドア本体が行った買収でも、総額381億8368万円のうち168億190万円を「立花証券」から信用取引という形で資金提供されている。
これまでライブドアサイドは、ニッポン放送株の買収資金は「リーマン・ブラザーズ証券」に対して発行した下方修正条項付き転換社債(MSCB)によって調達した800億円だと説明してきた。
だから、自社株を発行するだけで、カネを一銭も使わずに買収資金を手当てしたと誰もが思ってきた。ところが、実際は金利のかかるカネだったのである。
SFからの借り入れが、大量保有報告書で最初に明らかになったのは2月初旬。このときライブドアサイドは「SFはリーマン・ブラザーズの関連会社であり、MSCBの払い込みまでのつなぎ融資」とIR担当者は説明していた。
ところが、2月24日にMSCBの発行が行われても、大量保有報告書の中からSFの名前が抹消されていない。
では、MSCBを発行して手に入れた800億円はどうなってしまったのか。市場関係者が言う。
「ライブドアのMSCBは株価が下がれば、転換する株式数が増え、しかも転換価格は市場価格よりも10%安く手に入れることができる。リーマンは断然、有利です。しかし、それでも800億円ものMSCBを株に換え、短期で市場で売り抜けるのは容易ではない。
そこで、リーマンが転換した株式を、ライブドアがファンドなどを使って買い戻した可能性もあるのではないか。つまり、800億円の大半は、ライブドア株の買い戻しに費やされた可能性がある」
800億円は見せ金の役割を果たした?
いずれにしろ「大量保有報告書」からは、ライブドアが相当な借金をしたことが読み取れるのである。【松崎隆司】
ゲンダイネット
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