IT企業各社が最近発表した2004年第2四半期の決算は、予想よりも思わしくな
い結果だ。背景には市場の飽和化をはじめとするいくつかの原因がありそうだ。
エンタープライズソフトウェアベンダー6社が今月発表した4〜6月期の収益見
通しは期待を裏切る内容だった。アナリストらは、大企業市場の飽和化など幾
つかの要因が各社の業績低迷の背景にあるとしている。
ERPやCRM、財務ソフトウェアなどに対する需要は中堅・中小企業の間では依然
として堅調だが、多くの大企業はこういった基幹システムをここ数年の間に導
入済みであり、最近では機能不足を補うための「スポット購入」に徹している
というのが全般的な状況だ――マサチューセッツ州ケンブリッジにあるForrester
Researchのアナリスト、アンドリュー・バーテルズ氏はそう指摘する。
ワシントン州エバレットに本社を置く電力会社Snohomish County Public Utility
Districtの場合もそのような状況だ。同社は数年前から、顧客情報、資材管理、
財務、地理情報システム、エネルギー資源管理などのエンタープライズシステ
ムの導入を進めてきた。
同社の情報ビジネスコンサルタント、エド・クライン氏は、「運用と保守のコ
ストを下げ、ビジネスプロセスの改善を図ることによって、これらのシステム
から利益を引き出すことが当面の重要課題。大幅なコストメリットがない限り、
これらのシステムを更新することはあり得ない」と話す。
ある企業バイヤーの間では「業務処理用システムからビジネス拡大型プロジェ
クトへの移行」が進んでいると指摘する。「活気が感じられるのは、ERPの導入
の分野ではなく開発プロジェクトの分野だ。IT投資はエンタープライズソフト
ウェアベンダーの方に向かっていない」
(以下略)
- エンタープライズソフトウェア市場低迷、原因は市場の飽和化に(ITmedia/IDG)
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0407/26/news023.html # 大企業向け市場の飽和は、前からいわれていたことですね。
ただ、IBMのような勝ち組もいますので、一概にダメなわけではありません