児童を狙った犯罪を防ぐため、チャットルームを巡回する国際捜査班が
結成される。サイバーバッジで身分を示し、小児性愛者に警察の存在を
意識させることが狙いだ。
警察は小児性愛者グループの国際的な取り締まりの一環として、
インターネットチャットルームのパトロールに乗り出す計画だ。
さらに児童ポルノを販売するサイト運営者の資産を押収し、その顧客の
クレジットカードを停止させる考えだ。
英国、米国、カナダ、オーストラリアの警察は、小児性愛者が児童を
誘い出してオフラインで接触するのを防ぐことを主目的に、国際特捜班を
結成する予定だ。
この計画の下、捜査官は時々チャットエリアに現れて、会話を監視する。
彼らは「サイバーバッジ」、つまり「Virtual Global Task Force」の
アイコンでチャットルームの全員に身分を示す。
「良からぬことを考えている小児性愛者に、警察がチャットルームに
いることを意識させ、『ここでぐずぐずするか、それとも逃げようか』と
思わせることが狙いだ」
チャットルームでの小児性愛者による「グルーミング」の問題は拡大している。
昨年、MicrosoftのMSN Webポータルは、小児性愛者とスパム業者の温床に
なっているとして、ほとんどの国でチャットルームを閉鎖した。
この動きはさまざまな反応を呼んだ。児童擁護団体はこれを歓迎したが、
犯罪に絡む動きが、犠牲者を食い物にするために、さらに地下に潜る
のではないかと懸念する見方もあった。
ギャンブル氏は、この捜査班はまず銀行、クレジットカード会社、
インターネットサービスプロバイダー(ISP)と協力して、違法なコンテンツ、
特に児童ポルノへのアクセスを提供するWebサイトの特定に当たるとも述べている。
その目的は、こうしたWebサイトの運営者の資産を凍結させることにある。
「われわれは組織犯罪の資金を奪おうと考えている」と同氏。
同氏は、この計画が開始される時期については明らかにしなかった。
NCSは米連邦捜査局(FBI)、カナダ王立騎馬警察(RCMP)、オーストラ
リア連邦警察などと協力している。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0406/10/news049.html ITmediaニュース