カリフォルニアで9月5日までに大地震…米学者ら予知
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20040417i302.htmタソ 【ワシントン=笹沢教一】米カリフォルニア大学ロサンゼルス校の
地震学者チームは16日、「今年9月5日までにカリフォルニア州
南東部に大規模な地震が発生する」と予知したことを、同州パームス
プリングズで開催された米地震学会総会で明らかにした。
大地震の予知が実現できれば、防災上の利点は計り知れないが、研究
チームは詳細な計算データを明らかにしておらず、予知の信頼性を
めぐって論議を呼びそうだ。
公表したのは、ウラジミール・ケイリス―ボロック博士ら。博士は
ロシア科学アカデミーで長く地震研究に携わってきた人物。昨年9月に
M(マグニチュード)8・0を記録した北海道・十勝沖地震と同12月に
カリフォルニア州中部で起きたM6・5の地震を予知した、と今年
1月に発表した。
同チームの予知方法は、地震多発地域で起きた大小の地震の傾向を
独自の数値計算ではじき出し、観測データの直前の変化などと合わせて、
数か月程度の幅で大地震を予知するというもの。今回の場合、モハベ
砂漠やサンディエゴ郡東部などを含む約1万2000平方マイル(約3万平方
キロ)の一帯にほぼ50%の確率でM6・4以上の地震が起こるという。
博士は同日の記者会見で、根拠になる詳細データを明かさなかった。
この程度の幅を持たせた予知でも、防災上の利点は大きいとされるが、
同学会に出席した専門家からは「予知方法の正しさが確認できていない」
「不確実性を多く含んでいる」など慎重な見方が相次いでいる。
(2004/4/17/11:53 読売新聞 無断転載禁止)