鳥の恋人選び、乙女「見た目」熟女は「行動」
http://www.asahi.com/science/update/0415/001.htmlタソ 若いときは見た目にひかれ、経験を積むと行動を重視する――。
メスが恋人を選ぶ基準は年齢とともに変化する様子を、米メリーランド大の
S・コールマン研究員らのチームが、オーストラリアにすむアオアズマヤドリの
観察で明らかにした。15日付の英科学誌ネイチャーに発表する。
オスは繁殖期になると小枝で「あずま屋」を作り、花など青色の物で
飾りたててメスの気をひく。メスはオスの留守中に数カ所を選び、
次にそこをオスのいる時に訪問。羽を広げたり、鳴いたりといった
オスの求愛儀式をみてから相手を選ぶ。
チームは、のべ116羽のメスと52羽のオスを2年間観察。あずま屋の
半分で飾りをわざと増やしたところ、繁殖期の経験がないか、1回だけの
メスは6割以上が飾りを増やしたあずま屋のオスを選んだ。だが、
繁殖期を2回以上経験したメスは求愛儀式の活発なオスを選ぶように
なった。
チームは、メスの交配相手を選ぶ基準の多様性がオスの求愛行動の
多様性を生みだしているのだろうと考えている。
〈長谷川真理子タソ・早稲田大教授(進化学)の話〉
最近まで動物のメスの好みは一様で、それがオスの特定の体色などを
進化させる推進力だと考えられていた。実は鳥も人間と同じように
メスの好みは多様だとわかった点が面白い。
(04/15 06:28)