旧国鉄時代に職場で上司に暴行したとして86年に逮捕され、その後、無罪や
懲戒免職処分の無効が確定した国労組合員5人が31日、国鉄を引き継いだ
独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構で、永年勤続の表彰状を受け
取った。17年ぶりの職場復帰が決まったのを受けて勤続10年、20年、
30年をまとめて表彰し、「空白の勤続期間」を埋めた。
表彰されたのは藍(あい)和夫さん(55)ら。国鉄の分割・民営化の
過程で横浜貨車区人材活用センターに配属され、助役に暴行したとして5人が
逮捕されて、懲戒免職処分を受けた。うち3人は起訴されたが、93年に無罪が
確定。03年には5人の懲戒免職処分の無効判決も確定し、今年2月、支援
機構に職場復帰することで合意が成立した。
処分が無効になったことで勤続年数も回復したため、5人に永年勤続表彰が、
うち3月31日に定年を迎えた遊佐修造さん(60)ら2人に退職感謝状の
授与が行われた。
国鉄の解雇・免職者の職場復帰は史上初。3人の配属先は5月ごろに決まる
予定だ。
藍さんは「人材活用センターは今のリストラブームの前触れだった。職場
復帰が、人と仕事を簡単に切り離す風潮を見直すきっかけになってくれれば」
と話している。
引用
http://www.asahi.com/job/news/TKY200403310246.html