廃プラ油を石油製品に再生、Jエナジーが新事業
(日本工業新聞 2004/2/3)
http://www.jij.co.jp/news/ene/art-20040202223103-FGDNBMESAP.nwcタソ ジャパンエナジー(Jエナジー)は、廃プラスチック油化プラントで熱分解した
廃プラ油を石油製品に再生する事業に乗り出す。水島製油所(岡山県倉敷市)の
商業プラントを4月から本格運用し、廃プラ油再生を事実上実用化する。原油を
蒸留処理した後の半製品に廃プラ油をブレンドし、水素化精製装置を活用して
ガソリン、軽油などの石油製品に再生する。初年度の廃プラ油処理量は、
約1500キロリットルとなる見通し。
同社はこの技術を、容器包装プラスチック油化事業者協議会(札幌市東区)と
共同で研究してきた。水島製油所では、同協議会のメンバーである札幌プラス
チックリサイクル(SPR、札幌市)と歴世礦油(新潟市)の油化プラントで
産出される廃プラ油を処理する。原油処理の過程で廃プラ油を混合・処理する
ため、廃プラ油はナフサ留分や中間留分などに幅広く再生されることになる。
油化協議会では、国内で高度な脱塩素処理を行える大型油化プラント3基を稼働、
廃プラ油を産出しているが、これまでは重質燃料など特定の市場でのリサイクル
に限定されていた。しかし、廃プラは年間約1000万トンも発生。このうちの
100万トンを油化しただけでも、日本の原油消費量のほぼ1日分に相当する470
万バレル(約70万キロリットル)の廃プラ油が得られるという。