千葉県住宅供給公社、自主再建断念 特定調停申し立てへ
http://www.asahi.com/business/update/0202/054.htmlタソ 総額911億円の借入金返済が困難となっている千葉県住宅供給公社は2日、
自主再建を断念し金融機関と債務の減免などについて法的に協議するため、
特定調停法に基づく特定調停を裁判所に申し立てる方針を固めた。同県は同
日に金融機関側と話し合い、3日に開かれる臨時の同県議会都市水道常任委
員会協議会で説明する方針。全国の住宅供給公社では、北海道、長崎に続き
3例目となる。
同公社については、外部の大手監査法人が02年10月、「108億円の実
質債務超過」と指摘。また同県市原市米沢で、住宅団地開発のために159
億円で購入した山林が手つかずのまま放置されて問題化するなど、ずさんな
経営が指摘されていた。
911億円のうち、約720億円が民間金融機関11行、150億円余りが
住宅金融公庫、残りが同県企業庁などからの借り入れとなっている。
(中略)
金融機関側のある関係者は「県との言い分に差があり、交渉がまとまらなけ
れば特定調停に持ち込むしかない」と話した。
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〈特定調停〉 支払い不能に陥る可能性のある個人または法人の経済的破綻
(はたん)を回避し、再建を促す民事調停の一つ。00年2月に施行された
特定調停法に基づく。裁判所の調停委員立ち会いのもと、債権者と債務者の
合意によって返済計画や債務の減免を決める。民事再生法などとは異なり、
調停に参加するのは大口の債権者に限られることがほとんどで、一般債権者
への影響を避けるために取られることが多い。
(02/02 11:07)