【住化の遺伝子治療ブヂネス】ダウン症などの症状改善につながる遺伝子発見 住友化学

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ダウン症などの症状改善につながる遺伝子発見 住友化学
http://www.asahi.com/science/update/0201/001.htmlタソ
住友化学工業は31日、ダウン症やアルツハイマー病の症状改善に
つながる働きがある遺伝子を発見したことを明らかにした。記憶や
学習にかかわる脳神経組織に多く存在する遺伝子を見つけ、その機
能を調べる過程でダウン症などとの関連を突き止めた。住友化学
は、この遺伝子の働きを生かす物質の探索に着手しており、治療薬
の開発を目指す。

同社は、新たに発見した遺伝子を「NXF」と名付け、すでに特許
を国内外で出願している。

ダウン症は、細胞の核内に含まれる21番染色体が通常より1本多
いため、発症の原因となる遺伝子とされる「Sim2」も増え、神
経機能が抑制されるとみられている。

住友化学の生物環境科学研究所が新たに発見した遺伝子の機能を解
析したところ、原因遺伝子が神経活動に必要なたんぱく質の生成を
抑制する働きをしているのに対し、正反対に促進する機能がみられ
た、という。その働きを活性化させることができれば、ダウン症の
症状を改善できる可能性がある、とみている。

また、「NXF」を強制的に増やした細胞内でアルツハイマー病に
関連する数種類のたんぱく質の発生量を調べたところ、アルツハイ
マー病特有のたんぱく質が減るなど、発生量が病気とは正反対の状
態になることも分かった。

住友化学はこの研究成果を生かし、ダウン症やアルツハイマーの治
療薬の開発に取り組む方針。脳疾患には未解明な部分も多く、ゲノ
ム情報を基にして、症状を抜本的に改善する新薬の開発が期待され
ている。 (02/01 12:12)