カネボウ、国内の綿紡織撤退へ
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20040129AT1D2908H29012004.htmlタソ カネボウは29日、国内の綿紡織からの完全撤退などを柱とする天然
繊維事業の構造改革策を発表した。絹紡糸事業からも撤退、綿・羊
毛加工事業は縮小する。不採算が続く国内の天然繊維生産を縮小
し、ポリエステルなど化学繊維を中心に収益力の改善を急ぐ。
綿事業では2004年3月末までに、紡績・織布生産を手掛ける浜松工場
(静岡県新居町)と出雲織布技術センター(島根県出雲市)を休
止、中国にある子会社へ生産を集約する。長浜工場(滋賀県長浜
市)での綿加工も来年度から30%縮小する。綿紡織事業は120年近い
歴史を持つが、中国や東南アジアからの輸入製品に押され、採算が
悪化していた。羊毛事業は羊毛加工の不採算部門から撤退し、大垣
工場(岐阜県大垣市)は2004年度から30%縮小する。羊毛事業は
2001年に生産縮小など再編を進めたが、業績低迷が続いていた。工
場などの従業員の扱いについては、現在、労働組合と協議中で未
定。構造改革策は中期計画に織り込みずみで、新たな特損の発生な
ど、2004年3月期の決算予想への影響はないという。 (22:30)