ウイルスもつかめる超極細ピンセット、姫路工大が開発
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20031202ic13.htmタソ 独自に開発した超微細加工技術を使い、先端の間隔がナノ・メート
ル(ナノは10億分の1)サイズの動くピンセットを作ることに、
姫路工業大高度産業科学技術研究所の松井真二教授らが成功した。
細菌を1個ずつつかむことも可能な小ささで、電子部品の微細な加
工や細胞内の器官の操作などに活用できそうだという。
松井教授らは、炭素系原料を含むガスに真空中で極細のイオンビー
ムを当て、炭素粒子を基板の上に積もらせて、極微の構造物を自在
に作る技術を開発。金で表面を覆った細いガラス管の先端に2本の
棒を作り、先端の間隔が1マイクロ・メートル(1000ナノ・
メートル)を切るピンセットを作った。
十分な強度があるので複雑な立体構造にすることが可能で、ツメが
3―4本の物も試作した。電圧をかけるとツメの間隔が広がり、電
圧をなくすと元に戻る。
加工ビームの幅を変えれば、先端の間隔を数十ナノ・メートルにす
ることも可能で、ウイルスでも個別につかめるサイズになるという。
(2003/12/2/16:26 読売新聞 無断転載禁止)