カネボウが20日発表した2003年9月中間期の連結決算は、最終損益が670億円の
赤字(前年同期は1億3500万円の黒字)となった。主力の化粧品事業が低迷するなど
全事業で売り上げを減らし利益を押し下げた。合繊事業のリストラ経費が重しとなったほか、
繰り延べ税金資産の取り崩しも響いた。この結果、629億円の債務超過に転落した。
中間期の業績を受け、2004年3月期の連結業績見通しを下方修正した。
中間期の連結売上高は前年同期比14%減の2247億円。主力の化粧品事業は
夏場の低温など天候不順で季節商品が苦戦したほか、流通在庫を調整したため8%の
減収となった。繊維事業は素材製品が輸入品との競争で価格下落に苦しんだことなどで
18%減った。売り上げ減少が響き営業損益は73億円の赤字(同130億円の黒字)。
支払利息の負担も重く、経常損益は143億円の赤字(同58億円の黒字)だった。
アクリル事業からの撤退費用などを中心に構造改善費用を計上し、特別損失が膨らんだ。 (13:00)
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20031120AT3K2001E20112003.html