ノーベル賞級の研究成果を数多く誕生させるため、文部科学省は、来年度
から世界最先端の分析・計測機器の開発を始めることを決めた。機器を使っ
た未知の現象の解明と、機器の開発そのものによる一石二鳥の成果に加え、
製品化による国内企業の国際競争力強化という“三鳥”目も狙う。
5年計画の初年度として概算要求に100億円程度を盛り込む巨大事業となる。
文科省は今年6月、専門家による検討会を設置し、開発を進める分野として
「機器に対する研究者の要求が強い」「大きな成果が期待できる」などを基準
に、〈1〉生命科学〈2〉ナノテクノロジー・材料・情報通信〈3〉環境――
の3分野を選定。
各分野の重点領域には、生命科学分野から「細胞内の高分子観察」など4領域、
ナノテクノロジーなどの分野から「微細構造の立体的な可視化」など3領域、環
境分野から「極微少量環境物質の高度計測」など2領域を決定。これら9領域を
今年中に6つ程度に絞ると共に、あらゆる提案を受け付ける自由領域も設ける。
資金の配分先は、公募と審査による競争方式となり、企業、大学、研究所の合
同チームから、各領域で複数の提案を採択する。最初の数年で技術開発を進め、
進行状況や市場の動向をもとに1提案に絞り、残りの期間で機器の試作とデータ
の取得を進める。
日本では研究成果を急ぐあまり、機器開発は後回しにし、海外の機器を購入し
て研究開発を進める習慣が根強い。特に進歩が速い生命科学分野ではほとんど外
国製品に頼っており、約5000億円の国の研究開発費のうち6―7割が海外に
流出しているという。
ノーベル賞級の成果のほとんどが、専用の分析・計測機器で得られたデータに
よってもたらされる。開発した専用機器を製品化すれば、国際的な市場に食い込
むことができ、製造企業の競争力強化にもつながるとみている。
Yomiuri on line
http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20030819it01.htm ◆スレッド作成依頼スレ★05◆
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