【SARS】ゲノム配列を解読 ヤパーリ、コロナヴァイラスだたyo【米国サイエソス誌が2報文を公開】

このエントリーをはてなブックマークに追加
Lancetの報文を一つ読んだので要約しる。

Early online publication
Volume 361, Number 9369 10 May 2003

Comparative full-length genome sequence analysis of 14 SARS coronavirus isolates and
common mutations associated with putative origins of infection
14種のSARSコロナヴァイラスの全長ゲノム比較と共通変異による感染源推定

YiJun Ruan et al.


SARSは新種のコロナヴァイラスに起因しる。
各地で採取されたヴァイラスのゲノムを比較しると変異の知見が得られ、ヴァックシーソ開発にも役立つ。

方法
症例SIN2500、一次接触者(SIN2774, SIN2748, and SIN2677)および二次接触者(SIN2679)の
SARSヴァイラスの全ゲノム配列を調べ、既知の配列Cana (TOR2), Hong Kong (CUHK-W1 and HKU39849),
Hanoi (URBANI), Guangzhou (GZ01), and Beijing (BJ01, BJ02, BJ03, BJ04)と比較した。

結果
上記14種のヴァイラス株に127変異と2欠損(non-coding)をハケーンした。
変異は培養中にも生ずるが複数回出現すれば天然の可能性が高い。
2以上の単離株で再現した変異は16ヶ所、3以上が8ヶ所、5以上が4ヶ所。
  9404  orf1a  Val→Ala
 (17564  orf1ab  Asp→Glu (T/G polimorphism) )
  19084  orf1ab  Ile→Thr
  22222  S1(Spike)  Ile→Thr
  27827  non-coding
4ヶ所の変異の分布から、香港ホテルM起源の遺伝子型と、
香港・広東ないし北京起源のものが明瞭に区別される(p<0?)。
他の共通変異からシソガポオル系と北京系も差異が明らか。

考察
SARSヴァイラスの遺伝子配列は変異が生じており、
接触感染源の履歴と地理に基づいた系統分類が可能。
SタソパクのS1領域にも変異が見られ、ホテルM系では22222(Ile)、
これ以外では22222(Thr)。
この変異は免疫の淘汰圧を受けておる可能性がある。


# ポイソト
  Sタソパクはヴァイラスの外殻に位置し抗原となりうるタソパクであるが、
  この部位の変異株が見つかった。かう云ふ変異を平気でしるヤシとすれば、
  ヴァックシーンを作ってもすぐ効かなくなるおそれあり。マヅー
同じLancetの

  Commentary
  Comparative analysis of the SARS coronavirus genome:
  a good start to a long journey
  Earl G Brown, Jason A Tetro
与利:

・SARSヴァイラスには5つの open reading frame があり、そのコオドしるタソパクの機能は
 不明だが、これまでのヴァイラス研究の経験によれば、免疫作用に拮抗しるタソパクである
 おそれがある。分子ヴァイラス学者はこの部分の解析を急げ。

・呼吸器系の流行性疾患の最悪の事例は1917〜1919年のイソフルエソザAである。
 人畜共通性、呼吸器および消化器系の双方の疾患、変異性の点で不吉にもSARSは似ておる。
 イソフルエソザAの事例を研究しればSARSへの対処に役立つかも知れない。