失業者の海に沈むドイツの苦悩

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【当ビルヂングの知人からのメエルを紹介しる】

さてドイシ人につひて日本人がもつイメエヂは「労働に対して実直で真面目」ですが、
これは日本の対極にあると云ふべきドイシの「労働者過保護の労働法規類」で
既に崩れ去ってゐます。
先の典型的なイメエヂはよほど知的レヴェルも労働モラァルも高い人か、素晴しい技術を
もったこれまた労働モラァルの高いマイスタァに垣間見られるだけです(1?もゐない)。

特に旧西ドイシ側が労働モラァル低下著しく、背景には、東西統合時の国家予算の
見積り不足に起因する新たな所得税「東西統合税」(拙者も納付)の導入や、
加速度的に上昇する社会保険料等があります。
それらが「これ以上働いて一体何が」と云ふ諦めを労働者に与へてゐます。

一方、失業者保護が手厚く、働かず失業手当を貰い続けることを選択する者が
カナーリゐて、それがまた国家財政を圧迫すると云ふ日本とは別種の国家財政デフレ・
スパイラァル現象が進行してゐます。かって欧州内で優等生だったドイシ経済は現在では
えうのアキレス腱になってゐます。

ドイシ人を雇用しやうと面接しても採用を願っておるのは少数です。「就職意思」の
証明を職安に提出せんがために来るヤシが大多数で、ドイシの失業率が10%と云ふ
公称値を鵜呑みにしてはいけません。自発的失業者が相当数ゐます。

旧東側の若者達はまんだマシでまんだ擦れてなく「努力すればいつかきっといい
ことあるがね」と云ふ気概を持ち続けているやうで、前向きで好印象です。
特に冷戦時のトラウマの少ない比較的若い世代。
また異口同音に「西がこれほどまでにひどい(ダサさ、日常的な麻薬、少女売春、
学級崩壊、低い労働者モラァル・・・)とは思ひもよらなかった」と云ひます。
確かにベルリソやドレスデソは、ミュソヘソやフンブルクなんど及びもよらぬほど洗練度が高い。

と散々述べましたが、「労働」へのアプロオチは日独ほぼ対極にあるにせよ、究極の
二者択一にせよ、何れが拙者に望ましいものであるかは、既に明白です。

それではドイシへのお越しをお待ち申し上げます。                     
                                草々