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[2003/05/31]【資生堂,2003春夏ファンデーションの秘密をナノ学会で公開】
http://nano.nikkeibp.co.jp/members/NEWS/20030531/10466/ (要登録)

資生堂が“皮脂が消える。さらさら透明感が生まれる。”という宣伝で販売している
2003年春夏用ファンデーション「プラウディア クリアクオリティーパクト UV」に
配合しているナノ粉末の内容が明らかになった。資生堂が2003年5月30日,ナノ学会
創立大会一般研究発表で明らかにした。

従来から資生堂は,肌の透明感を出すために酸化チタンを厚さ90nm〜100nmの薄膜状に
生成した雲母チタン粉末(パール剤)をファンデーションに配合してきた。この雲母
チタンは外部から太陽光が当たると,肌の内部の血液(真皮層にある酸素型ヘモグロ
ビン)などを反映した赤色を強調した拡散光が反射する。ちょうど,若年の素肌に
太陽光が当たり反射したときと同じような“肌の透明感”を表現する。
しかし,夏場など発汗したり皮脂が雲母チタンに付着した場合は,反射光がテカリと
なり,逆にぎらついた肌を表現してしまう問題があった。
2003年3月に発売した「プラウディア クリアクオリティーパクト UV」はこれに対する
対策が施されている。雲母チタン表面に酸化亜鉛を直径30nm〜70nmでファイバー状に
結晶成長させ,酸化亜鉛を細かな羽毛のような状態にして雲母チタンを被覆した(写真1)。
酸化亜鉛は,皮脂を吸着してパウダー状に固める性質があるため(写真2),皮脂が出ても
雲母チタン表面に付着せず透明感ある反射特性を維持する。
同社が,20代および30代の合計40人に使用感をモニター・テストした結果によると
「皮脂によるテカリを防ぐ」と実感した割合は約39%,やや実感した割合は約41%で
あり,約80%の人が酸化亜鉛の効果を認めている。また「仕上がり直後の透明感を
持続する効果がある」と回答した割合(実感した,やや実感したの合計)は約90%にも
達したとしている。(日経ナノテクノロジー 神保 進一)

# 「散乱の制御」でしか。チョトカコイイ。