バイクにまつわる恋愛話 36,8th

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619mildHEAT ◆/yQ9d1p5uc
「きゃあぁぁ!えっちいぃぃぃ〜。どこ触ってんのよ!!」
「えっ?胸を触ったらダメなんか?」
 ブラの感触がゴワついてて乳小せぇ。
「おら、もっと揉んでやるわ。おらおら。」

急ブレーキの後、振り向きざまにグーパンチで怒突かれた。
「なに調子こいてんだよ!!絞めるぞ、テメエ!」

この下品な喋りの女が今回の相手。名前を美紀(仮称)と言う。
近所に越して来たツンデレ。
バイクの乗り方を教えてくれと言われて教えているフリーター。
620mildHEAT ◆/yQ9d1p5uc :2010/11/13(土) 16:49:59 ID:y3c8zrFa
「オラァァ−降りろ。気安く人の乳揉みやがって。なめとんかワレ!!」
「いやいや、まだ舐めてないし、吸ってもないぞ。」
今回は二ケツで俺がタンデム。
「何で顔を赤らめてんの?乳揉まれたぐらいで怒るなや。」
「ほんまにもう呆れた。怒る気にもならんわ。」

「それで、この後はどうしたらええん?」
「じゃ、クランクの練習でもするか?」
「もう、乳触るなよ!まじめに練習してんだからさ!!」
「はいはい。もう触りません。すみませんでした。」
CB400SFなんて優等生バイクに乗りやがって。つまんねぇんだよ。
おまけに美紀の運転はキレが無くメリハリが無い。
621mildHEAT ◆/yQ9d1p5uc :2010/11/13(土) 16:50:46 ID:y3c8zrFa
「おい、ちょっとバイク貸してみ。見てろよ。」
港の駐車場に空き缶とペットボトルで作った簡易コース。
腰を浮かせて派手なバーンナウトの後、高速スラローム。
折り返し地点でブレーキングターン。ついで軽やかにクランクをクリア。
腰を浮かせて美紀の目の前でストッピ。
オモチャやな。軽くてアンダーパワーで意のままや。

どや顔で美紀を見るとブルブルワナワナしてる。
まずい、怒ってるで。
622mildHEAT ◆/yQ9d1p5uc :2010/11/13(土) 16:52:55 ID:y3c8zrFa
「お・ま・えぇー!(トーンが低いぞ美紀。)おニューのタイヤなのに。」
「あ〜あ、後タイヤ、こんなに幅広く黒々と入れやがって。」
「まぁまぁ気にするな。タイヤなんてどうせ減びるし。」
「なけなしのバイト代でやっと買ったのに・・・。」
「おい、泣くなよ。スマンスマン。悪戯が過ぎたな。」
「タイヤ交換する時に援助してやるからもう泣くな。」
「そういう問題か!!もう、ええわ。もう、一緒にツーリングに行かへんからな。」
「おいおい、謝っとるやないか。勘弁な。」
「いやや、勘弁できん。」
「どないしたら堪えてくれるんや?」
「とにかく許さん。もう、絶交や。」

あ〜ぁ。言われてしもた。
時々仲良くツーリングに行ってたのにな。
俺が自宅でバイクの整備をしてたら、話しかけてきて仲良くなったんやけどな。
まぁ、美紀のことや。明日になったらケロッとしとるやろ。


※用事が出来たので続きはまた今度な。
623mildHEAT ◆/yQ9d1p5uc :2010/11/14(日) 13:49:22 ID:XsVsd2jQ
翌早朝、朝食前の散歩をしてたら犬を散歩させてる美紀に会った。
「おはよう。昨日はごめんな。時間出来たら一緒にツーリング行こな?」
「うちも言い過ぎたわ。ごめんな。」
「あー良かった。美紀に嫌われたら辛いしな。」
「なんや、うちの事、好きなんか?」
「まぁ、好きにも色々有ってな。まぁ、そういうことや。」
「まぁ、ええわ。うちも好きやからな。」
「それじゃあ、もう飯の時間やから、またな。」

なんかええ事ありそうや。
LoveじゃなくてLikeなんよな。
可愛いけど見た目と喋りのギャップが激しすぎるんや。
624mildHEAT ◆/yQ9d1p5uc :2010/11/14(日) 13:50:52 ID:XsVsd2jQ
それから数週間後。美紀とツーリングに行く事になった。
今日は隣県の渓谷にやって来た。
食堂でカツ丼を食べて、駐車場でまったりしてたら、美紀が話しかけてきた。

「なぁ、うちのこと好きや言うてたやろ。ほんまなんか?」
「あたりまえやん。ムッチャ好っきやで。」
「うれしい。今度キスしてもええで。」
「えっ、今度なん?今日はあかんのか?そら残念や。」なーんて言ってたら
「今日したい?ええよ。うち○○のこと好きやから。」って
冗談で言うたんやけどな。今更冗談で済まん雰囲気や。
御近所で噂になったらマズイし、第一美紀の両親が許さんやろ。あきらめよ。

「なぁ、美紀ちゃん。やっぱそれは大事な人の為にとっといた方がええわ。」
「うれしいけどお父さん達と仲悪くなりたくないしな。」
 って言ったら美紀が腹抱えて笑ってる。
「何、まじになってんの?冗談に決まってるやろ。からかっただけや。」
「何ホッとしてんの。失礼やわ。」

こ・い・つ・・・この俺が手玉に取られてる・・・まぁええわ。楽しいし。
625mildHEAT ◆/yQ9d1p5uc :2010/11/14(日) 13:51:33 ID:XsVsd2jQ
しかし、ポンポンと俺の体にタッチしてるそのしぐさが可愛いし、勘違いの元や。
喋りが女の子っぽくなれば印象が大分変わるのになぁ。
随分と損してるで。

「なぁ?美紀ちゃんは彼氏とか居てへんの?」
「なんや、気になるんか?」
「うちなガラッパチな性格やろ。」(確かに)
「そやから、男共み〜んな離れていくねん。」(そうなんか)
「もう、面倒くさいから男なんていらんねん。」(男らしいやん)

「○○が居てるしな。」
「えっ、俺?」
「格好ええけど奥さん居てるし、うちには、どうにもでけへんやん。」
「そやからもうええねん。」

まあ、友達の感覚なんだろうな。
美紀の両親は俺の事をえらく信用してくれてるし、このままの関係がベストだろうしな。
でも、そんな男前な事を言われたら ” 惚れてまうやろお〜〜〜 ”
626mildHEAT ◆/yQ9d1p5uc :2010/11/14(日) 13:52:53 ID:XsVsd2jQ
後日、美紀がガレージに遊びに来た時、珍しくスカートで来た。
パイプ椅子に腰掛ける美紀。
床に座って整備してる俺。

分かるやろ。わざとやないで。見えてしもたんや。
美紀のパンツ。スカートの奥に恥毛の透けてる白色のレースのパンツ。
凝視してしもうた。悪気は無かったんや。

それに気づいた美紀が、
「こぉのドスケベ。何処見てんのや!変態。」
「あぁそうや。俺はな変態(隼)に乗る変態や。わざとやないやん。」
「まぁええわ。5000円。」って手を出す。
「アホな事言いなさんな。5000円有ってみい。美味いもんが食えるわ。」
「ほな、その金で一緒にご飯食べに行こや。なぁ、ええやん。」って腕を引っ張る。
「俺もう飯喰うたで。そやから嫌や。」
「なんや、ケチやな。」

「それよか、奥さんに飲み物もろてきて。アクエリがええわ。」
「え〜〜自分で貰ろてきいやぁ。」
「ええやん、○○(←息子の名前)も居るで。」
「そやなぁ。○○(←息子の名前) にお父さんにパンツ見られたゆうて言うてこ。」
「おい、アホな事言うな。もうええ。俺が取ってくる。」
(こいつには何かやられてばかりや。)
627mildHEAT ◆/yQ9d1p5uc :2010/11/14(日) 13:53:43 ID:XsVsd2jQ
ガレージでアクエリを飲んでたら、
「なぁ、相談に乗ってくれへん?」
「何の相談や。金の話ならせえへんで。」
「うちの恋愛相談や。」
「おっ、好きな奴出来たんか?そら目出度いこっちゃ。」
「どんな奴や?」
「・・・・・・」
「黙ってたら分からへんやん。はよゲロしてみい。」

「・・・実はな。かなり年上やねん。」
「お父さん位か?」
「アホか、そこまで歳いってへん。○○と歳一緒や。」
「おいおい、まさか不倫か?」
「まだ、何もしてへん。片思いや。」
「そうか、でも普通なら同じ位の歳の子を好きになったりするんとちゃうんか?」
「同じ位の男共は餓鬼やから嫌や。犯ることしか頭にないねん。」
「そらしゃあないわ。男なんてそんなもんや。」
628mildHEAT ◆/yQ9d1p5uc :2010/11/14(日) 13:54:23 ID:XsVsd2jQ
「○○もそうなん?」
「そらお前位の歳の男は犯りたい盛りやからな。俺もそうやったで。」
「ふ〜ん。今まで何人位関係持ったんや?」
「そらトップシークレットやから教えれんなぁ。」
「何でやの?」
「奥さん貰うたら昔の女の事は忘れないかんやろ。それがケジメや。」
「なら、浮気とかはしてないん?」
「アホか、そんなもん言えるかい。」
「あっ、白状した。浮気してんだ。奥さんに言ってやろ。」
「おいおい、なんでそうなるねん。」
「人にはな言えんこともあるやろ。」
「まあ、そういうこっちゃ。」
「何か怪しい。今度尾行しちゃおうかな?」
「おいおい、大人をからかうな。」

「ところで相手はどんな人なんや?」
「・・・・・・・・」
「おい、また黙ってしもたんか?」
「・・・・・・恥ずかしい。・・・・・」
「ふーん。黙ってたら相談に乗られへんぞ。」
「実はな・・・。」
629mildHEAT ◆/yQ9d1p5uc :2010/11/14(日) 13:55:07 ID:XsVsd2jQ
俺の耳元に寄って来て小声で

「○○の事が好きなんや。」
「えっ?何やそれ。お前、何で顔真赤っかになっとんねん。耳まで真っ赤やんか。」
「うちな○○にやったら何をされてもかまへん。」
「絶対に秘密は守るし。」
「無茶苦茶言うなぁ。」
「俺、奥さんが好きやし美紀も好きやけど同じ好きでも意味が違うねん。」
「俺の家庭を壊す気か?」

「うち、振られてしもぅた。」
「こんなに好きやのに。」
「うち、どないしたらええん?」
「とにかく今日の事は無かった事にしよう。」
「それで今度合った時は今まで通り挨拶しよな。」

頭をさすってやりたかったけど、手汚れてるしなぁ。
暫く沈黙の後、美紀は帰って行った。
630mildHEAT ◆/yQ9d1p5uc :2010/11/14(日) 13:55:51 ID:XsVsd2jQ
それから数週間後。
美紀はお父さんの仕事の都合で引っ越して行った。
遊びに行ける距離じゃないし、もう合う事もなかなか無いだろうと思う。

どこかでCB400SFに乗ったやんちゃな女の子を見かけたら優しくしてやってください。
元気一杯だけど、本当は寂しがりやの女の子なんです。

                            終わり