スズキの会長「今一番重要な問題はオートバイ」2

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スズキ、二輪車の国内生産能力を半減 11年メド、年20万台に

スズキは2011年をメドに二輪車の国内生産能力を現在の半分以下にする。老朽化した工場の建て替えを機に能力を
年20万台程度に縮小し、欧米向けを中心とした排気量1000cc前後の大型車の専用工場にする。国内向けに生産して
いた小型車は中国などアジアの工場からの輸入に切り替える。二輪車事業は販売不振で赤字に陥っており、生産体
制の見直しで収益回復を目指す。

同社の国内唯一の二輪車組み立て拠点である豊川工場(愛知県豊川市)の生産能力を減らす。現在の能力は年50
万台超で、大型バイクを中心に生産し、主に欧米向けに輸出している。

同工場は1971年9月の完成で、老朽化が進み建て替えを検討していた。新工場の建設時期や投資額などは来春に正
式決定するが、11年をメドの稼働を目指す。国内市場で販売しているスクーターなど小型バイクの生産は、中国に来春
立ち上げる新合弁工場などに移管する。低コスト生産の強みを生かし、価格競争力を高める。

商品開発も同時に見直す。二輪車は全面改良の間隔が2〜3年と、四輪車の5〜6年よりサイクルが短い。開発費の
負担が重くなるため、今後はひとつのモデルを長く売り続けるように開発計画を練り直す。環境性能の高い商品など、
市場ニーズに対応した新型車の開発を急ぎ、販売をてこ入れする。

スズキは日本や欧米、アジアなど世界各地に二輪車工場を持ち、世界生産台数は09年3月期で約330万台。生産量
ではアジアが8割弱を占め、豊川工場は利益率の高い大型車の主力製造拠点となっている。

ただ、世界的な景気減速の影響を受け、07年ごろから欧米など先進国を中心に販売が減少。足元の工場稼働率は3割
程度とみられ、10年3月期の国内生産は前期のおよそ半分の16万9千台にとどまる見通し。二輪車事業の営業損益は
09年9月中間期に55億円の赤字に陥り、収益力をどう高めるかが課題となっていた。

http://www.nikkei.co.jp/news/main/20091219AT1D1808W18122009.html