いっつも1人でツーリング　ver.37

林道を走行中こけてバイクのエンジンがかからなくなっちゃって、
暗くなってきたので、バイクを手で押して来た道を戻ろうと思ったが
何故かもう少し進めばきっと家があると思ってすでに真っ暗になった林道をぜえぜえ
バイクを押して進んでたら、月明かりに集落が見えたんだ。だけど回りは暗いのに
街灯は灯っていなくて不思議だなぁとは思ったが、その日のうちに家に帰ることを、
断念して寝れそうな場所を探したんだ。灯りがついている家も無くて
怖かったんだけど、30分ぐらいその集落で寝れる場所を探してたら、公民館が
あったからその前で寝ることにしたんだよ。
で、眠り始めてから公民館の中から音が聞こえて目が覚めた。時間は夜中の
１時頃だった。公民館のドアを確かめてみたら鍵がかかってなかったから、
中に入ってみたんだよ。電気をつけようとスイッチを押しても電気が点かないから、
携帯で周りを灯しながら進んでみると、お葬式の祭壇があった・・・遺影が３っつ有ったのが
今でもはっきり目に焼きついているよ。しかも飾られている菊の花がすべて枯れてたんだ。
まるで、葬式が終わってそのまま何年も放っておいたような状態で。当然というか
中には誰もいなかったのが一番怖い思い出だったなぁ・・・、

まだ、天竜スーパー林道がほぼ全線ダートだった頃の話だ。

５、６人で林道ツーリング中、途中で日が暮れてしまい、避難小屋があったので野宿した。
午後11時か午前0時頃だったと思う。

突然、おっさんがすっと入ってきて
「すいません、少し前に○○がきませんでしたか?」
と訪ねてきた。
雨なんか降ってないのに合羽きて濡れてた。
(○○は忘れた。性別だった藻知れないし、名前だったのかも)

皆、ゴソゴソ起きて
「イヤ、しらんけど、なぁ」
ってな感じで対応した。

そうですか・・・とまた闇へ消えていった、車のエンジン音がするでもなく消えた。

9月に、１７年振り位に、避難小屋の前を通り過ぎて突然、思い出した。

東北へ一人でキャンプツーリングに行った時。
三日目か四日目ぐらいのキャンプ場で、オフ車に乗ったオッサンと会った。
それまでのキャンプ場はすべて貸切状態だったため、なんとなく人恋しくて
一緒にメシでもどうですかという話を持ちかけ、買っておいた肉を一緒に食べることに。
雑談が盛り上がってきた頃に、そのオッサンは酒かなんかを買いに行くとか言って、オフ車ですっ飛んで行った。

でも、帰ってこなかった。テントとか装備一式置いたまま。

四国だったかなぁ。
河原でテント張って夕食作って食ってビール飲んで寝た。
深夜にふと目が覚めた。
なんかテントの周りで気配がする。
街灯もなく月もなくて暗い夜だったんだけど、
テントの周り10メートル四方に光るモノが。
よく見ると野犬に囲まれてじっと見られてた。
怖くてどうしようもなくてそのままテントに入ってラジオ付けて寝袋にもぐった。
どうやらそのまま寝てしまって、朝起きると夕飯に食って朝ハンバーガーにしようと思ってた残りのマルシンハンバーグが食い散らかされてた。
俺が食い散らかされなくてよかった。。。