640 :
774RR:
アウトバーンを駆け抜けるボルティ250。
時折空いたところでウエットサンプ空冷単気等に鞭を入れる。
時速100マイルで駆け抜ける。さすがに我が物顔で走るドイツ製セダンも走行車線に
退いてくれる。バックミラーに移るスリムな250ccクラスの前影投影面積と
そのトップスピードが彼らのイメージに合わないのか追い越されたドライバーたちは
納得のいかない顔をしているのがよく分かる。
ハイスピードサビデルフレームも車体安定性に貢献し抜群の性能だ。
アウトバーンで小手調べをした後、いよいよニュルブルクリンクのオールドコースに
ボルティ250を持ち込む。次第にペースを上げると車体の剛性とエンジンのスィートな
トラクション特性に感銘を受ける。限界近くまで振り回してみるとその優位性が
明らかになる。更に超高速でのアップダウンでも下からの突き上げを強烈に受ける
場所でもサスストロークは充分にとられており、挙動の安定性は抜群だ。
ハイスピードサビデルフレームはミシリともいわずガッチリとショックを受け止める。
過酷なニュルブルクリンクを100周以上、距離にして2000km以上を限界走行しても
最後までフレームとサスは一級品だった。走りこめば走りこむほど愛着と信頼が
湧いてくる、ボルティ250はそんなマシンだ。
やはりこのマシンは世界最高のクォーターGTマシンと断言せざるをえない。