1 :
774RR:
僕はいつもの様に箱根へ向かう。
少し傷の入ったチョイノリに時の流れで洗練されたバニアケースを付けて。
やがて、いつもより女子の視線が気になってくる。
オーケー、声を掛けてくれても構わない。
僕が幾らかっこいいチョイノリに乗っているからと言って臆することはないんだ。
君には一握りの勇気さえあればいい。
また違う淑女が僕を見つめている…やれやれ今日は一体どうしたと言うんだ。
微笑と共に自らの勇姿を鏡へと投影する。
2 :
774RR:2006/03/18(土) 22:05:48 ID:e/4dfgds
村上春樹ってそんなか?
3 :
774RR:2006/03/18(土) 22:43:31 ID:j3P/yezE
4 :
774RR:2006/03/18(土) 22:49:40 ID:0S5NKRq+
走れ、そう叫びながらエンジンはビートを刻んでいる。
5 :
774RR:2006/03/18(土) 23:14:20 ID:SDcgjbXU
糞スレ立てんな蛆虫氏ね。
6 :
774RR:2006/03/18(土) 23:16:36 ID:gryg6M/Q
>>1 -ー=-‐ 、__
, r '" ヽ,
l ' ,
/ 三ニ=ー-'`=ニiiiiiiiiiiil
/ ニ'" `ヾiiiiiiii|
/ ニ' 'liiiiii|
,l |,r=-;.,_ _,、-=-、|iiiiil
l .il .,rェェ、_" :;"ェェ j |iiiiiil
| . i| ,, :; ,, iiiiiiil
,| il, , :: , liiiiiill
l iil, ` ' ,|iiiiiiii|
/ l、 ー- -,ー イiiiiiiiiill
/ iゝ、  ̄ /|iiiiiiiiiiiil
/ i| `ー- ' " ,liiiiiiiiiiii|
クソスレータ・テルナー[Qtosleata Telnault]
(1946〜1992 イタリア)
7 :
774RR:2006/03/18(土) 23:17:23 ID:gryg6M/Q
>>1 ,,ィ≦テ三三テ≧ュ- 、
ィ州ii} |!{ヾ(((ヾ(((ハ三ミミ 、
〃/ノノリ |ヽ.._ノヽ }}ミミミミh、
〃//〃 | ヽ=ノ ;'⌒ヽ}}ミl、
,}}| 川|{ ノ ((⌒ ノ }}}li
/川||}!}i|  ̄ }州
レ {!州!| ,x‐  ̄ ヽ ,.z==〃/
l!( リノ川 <( ハ〉 ノ { ,ィTヽ /
トvソノ}}ハ)、  ̄ ノ l ` ̄ {
))ト〃 }|::ヽ i ′
/ノ》州}}}ィ::、 イ l ′
((∧ 州}ソ,ノ / ` = _ノ ′
} \ ヾィ ノー- __ - ,'
′ \ ` 、 -‐- イ
′ \ ` __ ,/ l
′ \ ヽ |
モーネ・アホカト[Maulnen Ahoccato]
(1666〜1738 フランス)
8 :
774RR:2006/03/18(土) 23:18:08 ID:gryg6M/Q
>>1 ,.r''´ ; ヽ、
,ri' 、r-‐ー―'ー-、'ヽ、
r;: r'´ ヽ ヽ
(,;_ 、 l ::::i 'i、
r'´ i' _, _,.:_:::i il!
ヾ ,r -';! '''r,.,=,、" ::rrrテ; ::lr ))
! ;、 .:::;! `´' :::. ' .::i: ,i'
`-r,.ィ::i. :' _ :::;:. .::::!´
.l:i. .__`´__,::i:::::l
r-i. 、_,.: .::/
!:::;::! ::.、 .:::r,!
l::::::::ト __` 二..-',r'::::-、
l;::i' l:  ̄,.rt':::::::/ ` -、
,r' ´ ヽr'ヽr'i::::::::;!'´
ソレナンテ=エ=ロゲ[Sorenant et Roage]
(1599〜1664 フランス)
9 :
774RR:2006/03/18(土) 23:18:30 ID:tv7WDnUb
バニアケースってなに?パニアじゃないの?
どっちが正しいの?本当はバニアなの?
10 :
村上:2006/03/18(土) 23:25:07 ID:dS92QqXH
( ゚д゚)・・・・バイクねぇ。そういえば昔
ぁ、いや、なんでもない。
11 :
774RR:2006/03/18(土) 23:28:21 ID:0S5NKRq+
>>6>>7>>8 /\___/ヽ
/'''''' '''''':::::::\
. |(●), 、(●)、.:| +
| ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::|
. | `-=ニ=- ' .:::::::| +
\ `ニニ´ .:::::/ +
,,.....イ.ヽヽ、ニ__ ーーノ゙-、.
: | '; \_____ ノ.| ヽ i
| \/゙(__)\,| i |
> ヽ. ハ | ||
コピぺ・オーツ
(2006〜)
12 :
774RR:2006/03/19(日) 12:56:12 ID:v41ZDtEv
「あなたは本当に任意保険に入る気があるの?」
彼女が真剣な目で僕を見ていた。
「どうだろう、よく分からないな。正直なところ、僕にはさしあたって任意保険に入らなければならない理由が無いんだ」
途端に彼女の表情が険しくなった。
「どうして?」
「事故に遭ったことが無いからさ。バイクは自賠責だけで乗ることができる」
「事故に遭ったらどうするの?ひどい事故に遭ったら自賠責だけでは不十分だわ。
それに、保険を使わなければあなたに一体何が出来るっていうのよ?」
彼女の言うとおりだった。僕は彼女と目を合わさないようにビールを一口飲んだ。
「やれやれ」
「今度『やれやれ』なんて言ったら殺すわよ」
・・・・・・やれやれ。
13 :
774RR:2006/03/19(日) 13:02:00 ID:KBEfAs2J
村上春樹て懐かしいな
ここで村上龍的に語る香具師降臨
↓
14 :
774RR:2006/03/19(日) 13:13:58 ID:wJKZ5ngw
↓お前にゆずる
15 :
774RR:2006/03/19(日) 14:06:58 ID:AB9j/L9E
全てのタイヤは消耗品である。
16 :
774RR:2006/03/19(日) 16:21:31 ID:t4LXG9Ow
>>15 俺も似たようなこと書こうと思ったw
コインロッカーライダーズとか
龍の文章改変しようとしても春樹ほど特徴ないからしづらいんだよな
17 :
774RR:2006/03/19(日) 19:54:16 ID:KWyOr4e9
「バイク海苔を引退したんだって?」と彼が口を開いた。
「一ヶ月も前の話だぜ」と僕は窓の外に目をやったまま言った。
まだ財布に入ったままのバイク用品店のポイントカードを見ると、心が痛んだ。
「どうして引退したんだ?」
「個人的な理由だよ」
「知ってるよ」と彼は我慢強く言った。
「個人的じゃない引退理由なんて聞いたこともない」
18 :
774RR:2006/03/19(日) 21:43:32 ID:uqDWrEjZ
「顔色が悪いよ」と彼は言った。
僕は何も言わずに缶ビールのふたを開けてひと口飲んだ。
「あまりうろうろすると熊に会うよ」
「そうかもしれない」
「もっとビールを飲めよ」
19 :
774RR:2006/03/20(月) 11:48:48 ID:gvIunDwm
「ネズミ捕りを見に行ったんですよ」と僕は言った。
「ずいぶん誘導されてました。8台か9台、いやもっとかな」
「これからもっと沢山捕まることになるさ。警察がやる気になるたびにね」
「何故そんなに簡単に捕まってしまうんですか?」
僕は仰向けになったままタオルを顔の上から外して訊ねてみた。
「汚いんだよ。警察、ってやつはね。わざわざ隠れてやる。昔からずっとそうだった」
「死に絶えはしないんですか?」
店員は首を振った。
「彼らはこれまで何年もこれで生きのびてきたし、これから先もそうだろう。
赤切符のせいでおおくのものが死ぬが、季節がかわれば新しいライダーが入ってくる。
結局、新しいらライダーが古いライダーを押し出していくというだけのことなのさ。
この業界に、100パーセント道交法を守っている人間なんていないからね」
20 :
774RR:2006/03/20(月) 12:34:23 ID:ILKiRzcl
いずれにせよ、僕はスズキのバイクにしか興味がなくなってしまった。
それをあなたはいろいろ言うかも知れない。ケビン・シュワンツの影響だとか、油冷が好きなんだろうとか、その他にもなんやかやと。
なんでそんなふうになってしまったんだろう。俺の人生って何なんだ?査定もつかないバイクばかり乗っている。
彼女はこう言った。
「黙っててよヘンタイ!」
21 :
774RR:2006/03/20(月) 21:49:53 ID:QMBv/5wW
「オーケー、正直に認めよう、おそらく僕はカワサキクォリティを愛しているのだ」
「べつに私はどうでもいいんだけれどね、カワサキが嫌いな人がそういうの聞いたらヘンタイ
じゃないかって思うわよ。気をつけないと」とホンダに乗る彼女は言った。
「ヘンタイじゃないんでしょう、あなた?」
「違うと思う」と僕は言った。
22 :
774RR:2006/03/20(月) 23:27:37 ID:yEr3Zuxv
僕がサーキットを走行している間、彼女は一度もこちらを見ようとしなかった。
「プロのレーサーになるつもりなの?」
彼は首を振る。
「僕にはそれほどの才能はない。
サーキットを走るのはすごく楽しいけどさ、それでは飯は食えないよ。
サーキットをうまく走ることと、それで飯を食べてゆくこととのあいだには、大きな違いがあるんだ」
23 :
774RR:2006/03/21(火) 07:30:27 ID:osV3ejTI
バイクは俺の対極に存在するのではなく、その一部として存在している。
24 :
774RR:2006/03/21(火) 12:42:59 ID:qrdQYGi+
「スズキの話をしよう。どうも気にかかるんだ」
二人は肯いた。
「なぜまともなバイクを作らないんだろう」
「社員にへんたいが多すぎたのね、きっと」
「パンクしちゃったのよ」
「どうすればいいと思う?」
二人は顔を見合わせて首を振った。
「もうどうしようもないのよ」
25 :
774RR:2006/03/21(火) 20:36:54 ID:AI2hBPl9
「やれやれ」と、僕は言った。 「どうしたの?」と彼女が聞き返す。
僕は今日28本目の煙草に火をつけてから、煙を吐き出すように返事をした。
「アドレスV125Gの発売が決定されたんだよ。1週間前にアドレス110を買ったばかりなのに。」
「でもアドレスV125Gより大きくていいじゃない。あなたのペ○スの様に。」
僕は彼女の吸い込まれるような澄んだ瞳と微かに震える頬を見つめていた。
僕は心の中でorzを浮かべながら、
「オーケー、そろそろスレをageる時間だ」と呟いた。
そして僕はそんな彼女を愛している。
26 :
774RR:2006/03/21(火) 21:06:52 ID:PYFPPc4G
つつつ、つまらない
27 :
774RR:2006/03/21(火) 22:07:40 ID:Ngrtcnuy
そうかーかなり面白いそろそろ羊男きぼーん
28 :
山羊男:2006/03/22(水) 02:03:48 ID:5JXaenIm
・・・・
「もっと前に来ると思ってたよ。」
・・・・
「だからずっと待ってたんだ。この前誰かが来た。あんただと思った。
でもあんたじゃなかった。夢だけど夢じゃなかった!夢だけど夢じゃなかった!
夢だけど!夢じゃなk・・・」
「ばかメイっ!」
29 :
774RR:2006/03/22(水) 02:15:35 ID:xBjG0xYC
ワロ太
それはのび太と非なるものであり、バイクとは何の関連性もない
30 :
774RR:2006/03/22(水) 11:32:02 ID:ZtWD/pNg
病院のベッドの上で何度も自分に言いきかせた。
全ては終わっちまったんだ、もう忘れろ、と。
でも忘れることなんてできなかった。
バイクを愛していたことも。
そして自分がもうバイクに乗れなくなってしまったことも。
結局のところ何ひとつ終わってはいなかったかからだ。
31 :
774RR:2006/03/22(水) 18:54:56 ID:xphe7psg
この話題にはあんまり関係ないけど、と前置きした上で僕は話しかけた。
「そんなことより、聞いてくれよ」
「この間、吉野家いったんだ。吉野家」
「そう」と彼女は気の無い返事をした。
そしたらなんか人がいっぱいでさ。はいれないんだよ」
僕はいかに混んでいたかを手を広げて説明した。
特盛だとか、つゆだくだとか、そんなのが普段の吉野家の雰囲気じゃないと
僕は全力で否定した。とにかく殺伐としているべきだと主張した。
「でも、それならなぜ私たちはここにいるの―」
「―まちどうさまでした ネギダクギョクです ごゆっくり―」
僕達は黙々とギョクと牛丼をかき混ぜながらその答えを導き出そうとした。
紅しょうがを2回つまんで載せるとそんなことどうでも良くなった。
32 :
774RR:2006/03/22(水) 19:19:30 ID:ABfU9bjp
>>31 ありがとう、彼女は静かに言った。
座布団をあげるわ、2枚がいいわね。
33 :
774RR:2006/03/22(水) 21:51:03 ID:XzgaLiDr
ていうかバイク関係ないじゃんw
34 :
774RR:2006/03/22(水) 22:17:17 ID:M1avCaw0
「じゃあまだ次の交通安全運動は始まってないんだね」と羊男は言った。
僕は「始まってない」と言ってから少し考えて「まだ始まっていない」と言った。
「でも、そのうち始まるよ。警察は本当に点数稼ぎが好きなんだ」
ねぇ羊男。ここはひどい世界だよ。
35 :
774RR:2006/03/22(水) 23:46:56 ID:ABfU9bjp
村上春樹か
オレはやっぱり片岡義男だな。
36 :
774RR:2006/03/23(木) 12:41:47 ID:AERzCHMP
「2ストの終わりと・ビッグスクーター健康ランド」
37 :
774RR:2006/03/23(木) 13:15:24 ID:8Qqpk1e9
スモールジェットを買いに行った時のことだ。
サイズが合うものが無くて帰ろうとする僕に店員が言った。
「ひとこと言わせてもらっていいかな」
「何でしょう」
「自分に同情するな」と彼は言った。
「自分に同情するのは下劣な人間のやることだ」
「覚えておきましょう」と僕は言った。そして我々は握手をして別れた。
彼はレジへ、僕は自分のXXLのフルフェをぶら下げたバイクへと戻っていった。
38 :
774RR:2006/03/23(木) 20:36:10 ID:b4gYx68X
「完璧なライディングフォームなどといったものは存在しない。完璧な絶望が存在しないようにね」
ライディングスクールの教官である彼は僕に向ってそう言った。
僕がその本当の意味を理解できたのはずっと後のことだったが
少なくともそれはある種の慰めとしてとることも可能であった。
完璧なライディングフォームなんて存在しない、と。
39 :
774RR:2006/03/23(木) 20:46:00 ID:HbOc17Gk
やれやれ
40 :
774RR:2006/03/23(木) 20:49:54 ID:HbOc17Gk
今日は自分のXXLのヘルメットがやけに大きく見えた
41 :
774RR:2006/03/23(木) 20:55:00 ID:u6kp99Ac
「今日もつまらない一日だった」
僕は腑抜けになったポテトチップスを食べながら呟いた。
42 :
774RR:2006/03/23(木) 22:54:34 ID:Umc7xcEE
・・・・池波正太郎風に
さて・・・。
甲州街道を東へ、新宿方面に進むとかつては「ドンキホーテ」と
呼ばれた薄汚い雑貨屋があった。
「それ君のバイク、だね?」
「何か御用?」
「ある。あるから、ここまでつけて来た」
「ほう・・・、で?」
「右折禁止だ、わかるかね?」
もしやすると、あそこは右折禁止か・・・この夜更けに・・・。
おそろしい黒い権力がうごめいている、とおもった。
43 :
774RR:2006/03/24(金) 13:22:24 ID:/7G4HNeP
穏やかな午後の時間を、鼠はバイクの上で送った。
何も考えずにぼんやりワインディングをしていると、
緩やかな水の流れのように――時が、彼の体を通り抜けていくのが感じられる。
……時折彼の幾つかの小さな感情の波は、凪の訪れた海のように彼の心から消えていった。
そんな時には鼠はバイクを降り、朱と青の混じった空を見上げ、波が戻るのをじっと待つ。
――夕暮の前の僅かな薄い闇のひとときだ。
波が戻った後には、まるで何一つ起こらなかったかのように、再びいつものささやかな風の音が彼を包み込む。
そして何時間も何日も何週間も、鼠はそんな具合に時を送りつづけた。
それは満たされた時間なのだと彼は信じていた。
44 :
774RR:2006/03/24(金) 13:35:30 ID:j3rAu+kV
俺はいつの間にか鼠側になってしまったのかもしれないな。
45 :
774RR:2006/03/24(金) 16:12:33 ID:HLnGLQJy
じゃあ、花村萬月的バイク板たのむ↓
46 :
774RR:2006/03/24(金) 20:27:33 ID:+BSRTz7A
47 :
774RR:2006/03/24(金) 20:29:06 ID:xi3S92UZ
「でも走りつづけるしかないんだよ」と彼は言った。
「それもとびきり上手く走るんだ。みんなが感心するくらいに。
走るんだ。走りつづけるんだ。何故走りつづけるかなんて考えちゃいけない。
意味なんてことは考えちゃいけない。意味なんてもともとないんだ。
そんなこと考え出したら足が停まる。一度足が停まったら、もうあの頃の情熱はなくなってしまう。
だから、走りつづけるんだよ。燃え尽きるまで、時間の許す限り。」
48 :
774RR:2006/03/24(金) 20:32:30 ID:lw3yw+wG
春ですな
49 :
774RR:2006/03/24(金) 20:33:39 ID:xi3S92UZ
>>46 もしかしたら村上春樹ノーベル賞受賞か
すごいな
50 :
774RR:2006/03/24(金) 20:38:59 ID:vWAfuvRY
このスレ面白い!
51 :
774RR:2006/03/24(金) 20:47:42 ID:ACfCa2aj
やっぱ小説だと村上春樹が一番だよな
あのぐだぐだ感が最高だ
52 :
774RR:2006/03/24(金) 20:56:15 ID:LQPiEcCs
読んだこと無いから似てるかどうか解らんな
53 :
774RR:2006/03/24(金) 21:00:39 ID:xi3S92UZ
>>52 とりあえず「風の歌を聴け」だけ読んでみてよ
ページ数少ないから3時間もあれば読み終わる
54 :
774RR:2006/03/25(土) 00:20:07 ID:H7jKgLaw
片岡義男のグダグダ感もたいしたものだぞ
55 :
774RR:2006/03/25(土) 14:09:02 ID:qQBiJnl+
つC
漏れはノルウェイの森しか読んだことないな。
もう内容はほとんど忘れちまったけど、面白かったような気がする。
最近になって知ったけど作者さん有名な人だったのねw
56 :
774RR:2006/03/25(土) 19:19:02 ID:TLiCUJH9
「うまく乗ることができないの」と直子は言った。
「ここのところずっとそういうのがつづいてるのよ。
ウインカーを出そうとしても、いつも見当ちがいなものしか出てくれないの。
ホーンが鳴ったり、あるいは逆のウインカーだったりね。
それでそれを訂正しようとすると、もっと余計に混乱して見当ちがいになっちゃうし、
そうすると最初に自分が何をしようとしていたのかがわからなくなっちゃうの」
57 :
774RR:2006/03/26(日) 14:50:32 ID:b9PhV/tP
「もし君が言うようにこのままじゃ免停だとしたら」と僕は言った。
「僕はいったいどうすればいいんだろう?」
「免停講習を受けるのよ。それも今すぐにね」と彼女は断言した。
「それ以外にこの呪いをとく方法はないわ」
「今すぐに?」と僕は聞き返した。
「ええ、今すぐによ。免停期間を半減させるためにね。果たされなかったことを今果たすのよ」
58 :
774RR:2006/03/27(月) 13:46:39 ID:yFrSV1zc
あなたがバイクから得るものは殆ど何もない。
走行距離に置き換えられたプライドだけだ。失うものは実に一杯ある。
東京ドームを一杯に出来るくらいのガソリンと、取り返すことのできぬ貴重な時間だ。
あなたがバイクの上で孤独な消耗を続けている間に、あるものはプルーストを読みつづけているかもしれない。
またあるものはビデオで「勇気ある追跡」を眺めながら、
ガールフレンドとヘビー・ペッティングに励んでいるかもしれない。
そして彼らは時代を洞察する作家となり、あるいは幸せな夫婦となるかもしれない。
しかしバイクはあなたに何も与えてはくれない。
ギアを上げていくだけだ。シフトアップ、シフトアップ、シフトアップ・・・・・・・。
まるでバイクそのものがある永劫性を目指しているようにさえ思える。
そして君たち自身、その永劫性を望んでさえいるのだ。
59 :
774RR:
僕の言いたいのはこういうことなんだ。
一度しか言わないからよく聞いておいてくれよ。
僕は・バイクが・好きだ。