Keiが答えを出してくれる30日までは、ひどく長く感じられた。蛇の生殺しの気分だった。
毎日バイトに入っていたが、時間が経つのが遅い…それでもなんとか仕事をこなしていた。
…そんな中、Keiの言った言葉について想いをめぐらせていた。
『妹みたいにしか思われてない』だって?何故なんだ?どういう事なんだ?
ずっと頭に引っかかっていた。いくら考えても理由が思いつかない…。
ふと、
>>793の時の事…Keiと2人で飲みに行った時のことを思い出す。
…あの時、もしかしてものすごいチャンスだったんでは?
自分の気持ちを押さえずに、想いを伝えてた方が良かったんでは?
いい雰囲気だったのに、何もしなかった事で、Keiも女として見られていないと思ったのでは?
…自分は…とんでもないバカで…ヘタレ野郎だ…
Keiの心の事なんで、真実はどうだか分からない。でも、自分に考えつく大きな理由は他に無かった。
どうしようもなく凹み、ひたすらに自分を責め続ける日々…。
そうして過ごしながら、迎えた30日。朝から実家の大掃除に駆り出される。
気分的には何もしたくなかったが、母親も退院して日が浅く、まだ十分に動ける状態でもない。
自分がやらなきゃな。ささくれた心を抱えたまま、ひたすら働く…が着る服の選択を間違えた。
気に入った服をスプレーの塩素でシミだらけに…あぁ最悪だ。
更に凹んでいたが、自分が招いた事、誰を恨む事も出来ない。
もう正直、フラれることしか考えてなかった…諦めの気持ちばかりだった。
それでも、ハッキリとした答えを聞かなきゃ…その想いだけでバイクに跨り、
店へ向かいひたすら走った。