「うーの どぅーえ とぅれ くあっとろ」
>>755の肩の上で軽やかにリズムを打つしなやかな指
質の良いシルクのドレスシャツが奏でる 静かで上品な衣擦れの音
微かな薔薇の香り そして繊細なピアノの音
開け放たれた窓から見える地平線 日が大分傾いている
窓の外では 薔薇園の手入れをしていた庭師達が
ゆったりとした仕草で 帰り支度をはじめている頃だ
>>755のレッスンは そろそろ終わりに近づいている
一段落のついた時 肩の上で踊っていた指がステップを止め
それを合図に
>>755は両手を膝の上に置く
「今日はもうこれくらいにしよう。スペクタクロな演奏だったよ。
マルガリータとコーラはどうだい?」
怪我をした足を庇いながら 椅子を引き寄せ 背もたれを前にし
それにもたれかかる様に座りながら 掛けているサングラスを少しずらし
ウィンクをして 笑顔で
>>755に優しく語り掛ける禿・・・・