旅先で出会った、忘れえぬ人たち(11)

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484774RR
漏れがまだ免許取って間もない頃の話しでつ。

バイク仲間と言うような仲間が居なく、まだソロで走ってた。 ある寒い日の休みに突然、富士山が見たくなりいつものソロツーリングに出掛けた。
自宅から国道で片道約4時間、休憩しながらバイクに乗れる幸せを噛み締めるかのように走った。
行きは何事もなく無事に雄大な「日本一」を誇る山の裾野に付いた。
少し遅めの昼飯を食べ日溜まりでウトウトと昼寝をし、眠気も無くなったので帰路についた。
2時間程走ったのだろうか?突然、「ストン」とエンジンが止まった…
485774RR:04/10/22 15:43:27 ID:JUUQ6Ssz
「どうしよう?何が悪い?どうしようどうしよう??」と、慌てふためくばかり…直す工具も技術も無く泣きそうになり「とにかく帰らなければ!」とパニくってバイクをひたすら押した。
20〜30分程して後ろから来たCB750Fに乗ったお兄さんが「どうした?ガス欠か?」と声を掛けて来た。
「いえ、突然エンジンが止まってしまって…」「そっか…」と言いながらCBをちょい先の空き地に停めて荷物を持って戻って来た。
「直るかどうかはわからないが心配はするな。帰れる算段は付けてやる」「は、はい!ありがとうございます!」
486774RR:04/10/22 15:51:28 ID:JUUQ6Ssz
プラグやらキャブ、キー、キルスイッチなんかを触ってたように覚えている。
「どっから来た?」「どこに行ってた?」など明るく振る舞って不安にさせないようにしてくれた態度がすごくうれしかった…
しばらくして「良し、これで掛る」と言いながらキックを踏み下ろすと「パラン!パンパンパン(初期RZ)」「やった!ありがとうございます!!」
原因はキャブ内にゴミが詰まってたらしい。お礼にとお金を出そうとすると「いらねぇ!」と受け取ってくれない。でも漏れは納得行かないので押し問答をしていた。
487774RR:04/10/22 16:02:27 ID:JUUQ6Ssz
「わかった、でもそんなにはいらないからホットコーヒーと一つ約束を聞いてくれ」と言うので近くの自販機でコーヒーを2本買い
約束を聞いた。お兄さんは「俺はお金のためにやったんじゃない。お前がバイク乗りだからだ。これからも良きライダーとしてバイクに乗り、経験を積み修理が出来るようになったら
今度はお前が助けてやってくれ。それだけは約束してくれ」
と言い残し去って行った。あれから17年何度も約束を果たし、お兄さんと同じバイクに乗ってます。
あの時は本当にありがとうございました漏れは黒皮パンの白フルフェイスメットRZ250です