\_ !||i|! ◎| ̄|_ まとまりましたのでUPします、長レスご容赦 ――
● ピストン摩擦低減加工
ピストンの摩擦低減加工の方法です、道具としてリューターとφ3mm程の
直カッター刃があればベストですが、φ3mm程度の丸ヤスリでも出来ます。
1 養生
リング部にメタル粉が入るとイヤなので、オイルリングはとりはずし、
ピストンリング2段はリボン状に紙を巻いてから ( 糊うつり防止 )
ガムテープを巻いて保護します。
(リング2段は外した方がいいでしょうが、後が面倒なので ――)
2 スカート部加工
ピストンスカートの角を ピストンの動く方向に 深さ0.2mm以下、幅
約2mm、長さ3mm以下ぐらいに削ります、これを2mmピッチぐらいで
連続させていきます、別に正確な寸法・間隔でなくてもかまいません。
ただ凹をむやみに深くしたり、鋭角にして疲労破壊の原因を作るのは
いけません。 ヤスリ使用の方は位置がズレないように ヤスリを指に
あててガイドにするのがコツです。
スカートの斜めの部分にも同様にピストンの動く方向に削ります、ただし
ピストンピンの部分までは必要ありません。
イメージとして 丸型の彫刻刀で角を削っている感じで、外見はピストンに
飾り彫りをしているみたいです。
3 オイルリング部加工
スカート部と同じように、リングのスカート側の角も似たカンジで削り
ます、丸ヤスリ使用では 少々難しいかもしれませんが コリコリ気長に
いきましょう、アルミ合金は柔らかいですから意外に簡単に削れていき
ます
( 溝の角を全体に丸めたり、断続的に平たい面取りでもいいのでしょうが
オイルリングが暴れそうな気がしたので、こうしました )
4 バリ取り
削った角部にバリが出ているといけないし 凸の欠け応力集中を避けるため
にも、600番位のサンドペーパーで角を少しコスり、鋭角になっている角を
少し丸めます。
5 洗浄
リングの保護テープを付けたまま 下洗いし、金属屑があらかた取れたら
保護テープを取って仕上げ洗いをします、これは水洗いで充分!!
ただしピストンリングはすぐサビるので、手早く拭いてドライヤーで
ボワ〜っと乾燥させましょう。
6 仕上げ・組み立て
出来たピストンを眺めながら 一休みしてください、じっくり見るとバリや
気に入らない部分がみつかったりします。
オイルリングを付ける順番は 段ボールの芯みたいなリングを先にはめて
から 両側の薄いリングです。
ε- ○ ホウ …
\_ ノ)
 ̄
こんな感じで特別なメッキや テフロン類、特別な工作機器なんかは使って
いません。
効果は 下降行程で シリンダー内面に飛び散ったオイルや 斜めのスカート
横部でピン側に逃げているオイルを わずかな凹で捕らえて スカート面に多く
引き込むのを狙ったワケです、(滑油引込みの理想理論勾配は1/2だそうで)
オイルリング側は上昇行程の潤滑用です。
斜めなスカート横以外では ただの面取りでも きっと効果があるでしょうが、
あまりスカート下で面取りを大きくすると、有効スカート長さが減少しそうです。
まぁ、実験の結果、オイル上がりの問題も特になく ( セカンドリングを抜く
摩擦低減チューンをすると、オイル上がりする事があるらしいので )
現在で5000kmほど特に異常なく走ってますので、まぁ大丈夫と判断しています。
この効果ですが、後に似た外国の研究を見つけました、ディーゼルエンジンで
ピストンスカート面部に、0.025mmの高い部分を レンガの様に 互い違いの位置に
設け、その段差をスロープにしたところ、ピストンの摩擦抵抗が60%も低下した
らしい。
この実験では、高い部分の面積がスカート面積の1/3ぐらいなので、ピストン
スカート全体の油膜厚増大による摩擦低減効果もあったでしょうけど60%は
スゴイ!