旅先で出会った、忘れえぬ人たち(8)

このエントリーをはてなブックマークに追加
48兄イワン
945氏へ。文を読んでて涙が出ました。嬉し涙です。
僕もついこの間、自殺を決心した男です。ある出来事が原因で、僕の精神は嵐で引き裂かれました。
その嵐は去ることなく、僕の中をぐるぐると旋回し続け、9月についに心が折れてしまい、机に突っ
伏して小さく声を漏らして泣きました。

945氏の痛みは想像を絶する程ですが、僕の痛みも945氏とその対象こそ違えど、
勝るとも劣らない内容でした。こんなこと比べたって何の意味もありませんが。
49兄イワン:03/12/21 22:32 ID:ipt67xvQ
どのくらい時が流れたかわかりませんが、僕の頭に自殺がよぎりました。一番苦しまなく
てすむ手段は何かとネットで検索しました。人生に絶望した人が集う掲示板を1時間程眺
めてました。そんな日がそれから1ヶ月の間に3回くらいありました。

先月には痛みがついにピ−クに達して、精神はコナゴナに砕けました。僕は完全に壊れました。
自殺したい…、ではなく、自殺する。自分にはっきりと断言しました。その時僕の精神は
とても静かでした。世界には誰もいない、何もない。自分すらいない。
50兄イワン:03/12/21 22:36 ID:ipt67xvQ
無の世界でした。今思い出しても涙が溢れ出る。僕には夢がありました。僕は23の若造
で、人生に対する期待、並々ならぬ渇望がありました。自分の若さに敬意を払っていま
した。そんな自分は全て死に絶え、一筋の光も見えなくなりました。

絶望の終着点。僕は父と母に心の中で謝り続けました。
51兄イワン:03/12/21 22:43 ID:ipt67xvQ
僕が今この文章を書けるということが、信じられません。絶望の終着点とは正反対の、幸福の極みです。945氏はこのスレの住人の、バイクという物が大好きな仲間のひとりの、945氏への精一杯の気持
ちを綴った文章で、救われましたよね。

僕もにも絶望の冷たい穴倉に、ひとりぼっちで震えている命を救う梯子が垂れてきました。それは青空でした。
52兄イワン:03/12/21 22:52 ID:ipt67xvQ
僕は無意識に小さな窓から空をぼんやり眺めました。そこには青い空がありました。何の変哲もない青空。美しい風景でも何でもない。それでも僕はその空が美しいと思いました。その時
、僕は生きようと思いました。心の中で弱々しく、小さな声で、生きていこうと呟きました。 

「いったんこの大杯に口をつけた以上、すっかり飲み干すまでは口を離すものか!」

その日から僕の心に巣食う嵐が、勢力を弱め始めました。僕が置かれた状況が、ゆっくりゆっくりと、改善されていきました。自分が失った全てを少しずつ、取り戻していきました。こういうことっ
てあるんだな、奇跡に近いこのような現象が本当に起こりうるんだな、と今しみじみと感じています。
53兄イワン:03/12/21 22:58 ID:ipt67xvQ
僕の心には真っ赤な血が流れ続けてた。今ではその醜く切り刻まれた深い傷も、大方カサブタで覆われ始めています。カサブタが全部剥がれ落ちた時、再び夢
を目指して走りだそうと思ってます。

僕の流した涙は、僕と945氏に対する感謝の涙です。945氏、踏みとどまってくれてありがとうございます。そして僕よ、踏みとどまってくれてありがとう。
54兄イワン:03/12/21 23:02 ID:ipt67xvQ
仮に自分にとってどんなに最低に見える人であろうと、命は命です。命が尊いのは人間に限った話じゃない。動物や、ちっぽけな虫けらの命だって、人と比べて何の
遜色もない。目には見えない炎で、燦々と輝いています。

人間頭ではわかっていても、感情の方がその理解についていけない場合がある。僕はまだまだ未熟なガキで、嘴の黄色い雛っ子です。だから時には自分が大嫌いな人に対し
て「死ねよ、テメ−!」って思ってしまう時もあります。
55兄イワン:03/12/21 23:09 ID:ipt67xvQ
それでも僕は、自分の命に対する価値観に対して身の潔白を証明できる。自分の想いに嘘、偽りはないと断言できる。

どんなに重い罪を踏んだ者でも、その者の命自体は尊重すべきだ。命は綺麗な色を放って輝いているはずだ。その人の人格、本質と命の価値とでは、また話が違ってくるん
じゃないか、と僕は思います。これはいささか暴論で、僕が間違っているかもしれませんね。
56兄イワン:03/12/21 23:15 ID:ipt67xvQ
945氏、これからの人生をいっぱい笑ってください。いっぱい泣いてください。喜怒哀楽を、存分に噛み砕いてください。それが生きるってことだと思います。自殺は生きることから派生する多くの事柄
の中でも、最も悲しいことのひとつだと思います。945氏と僕が、この底の見えない落とし穴に落ち込んでしまうことなく、かろうじて跨ぐことができたことに対して、深く感謝しております。
57兄イワン:03/12/21 23:21 ID:ipt67xvQ
今すぐにはとても無理でしょうけど、また恋をしてください。相手の女性を失ってしまうことが恐ろしくなるほど強く、深く愛してあげてください。 

「もし、この先俺が誰かを好きになったら、美樹は許してくれるのだろうか?」

この想いに縛られる必要はないと思います。美樹さんに対して遠慮して、これからの人生で出会う素敵な女性に対して、自ら恋愛感情のブレ−キをかけてしまう。こっちのほうがよっぽど、美樹さんはあなたに対して
怒るんじゃないかなと思います。多分、945さんは僕よりもちょっと年上の方なんじゃないかなと思います。ガキのくせに生意気なこと言ってすいません。でも僕はホントにそう思うんです。