>>58 の続き
秋田は竿灯祭りが近いせいか、にわかに活気立っていた。
祭りの準備も整っていて、いたる所に提灯がぶらさがっている
そういえばの大学一年夏、先輩に呼ばれ新幹線で見にきた事がある
間近で見ると、なかなか豪華絢爛だった、前半は見とれていたが、
後半は、ホラホラハヤクタオレロ・・・などと念じてたな。
この辺に土地勘の無い俺は、市内をグルグル周っていたが、
いっこうに良さそうな店がみつからない、時刻は19時を回ろうと
していた、時間の無駄だ、そう思った俺は先にホテルの確保をする事
にした、今夜のメインは飲み食いじゃない、彼女なんだから・・・
この際だ、薄汚いモーテルもやめよう、シティホテルにしよう!
シティホテルなら、レストランもバーもあるだろう。
俺は、彼女を助手席に残し、市内の○シントンホテル横に路駐して
空室の確認の為にホテルのフロントへ行った、果たして部屋は空いてる
だろうか?(俺)部屋あいてますか?(受)シングルでしょうか?
(俺)ツインかダブル(受)お二人様ですか?(俺)はい(受)何泊
でしょうか?(俺)一泊(受)カタカタカタカタ・・・カタ、はい、
今でしたらツインのお部屋をご用意できますが・・・(俺)お願いします。
そうして、俺たちはホテルのパーキングに車を滑り込ませた。
(俺)ここでいいよね(女)うん!割り勘にしよ〜ね(俺)いいよ別に・・・
(女)何いってんのぉ、貧乏学生がぁ(俺)そっちだって無職だろ〜
(女)でもあなたよりは、お金持ってると思うけどね〜(俺)・・・
やっぱり年上だな、というか、社会人経験、しかもややお堅い所に
勤めてただけの事はあるなと思った。
車から荷物を降ろし、バイクに積んでたテントやシュラフは、念のため
車の中に入れ、バイクはロープをもう一度締め上げて、荷台の柱にチェーン
ロックし、俺たちはロビーへ向かった。
続く