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アルミは単位体積当たり鉄の3倍軽く、比強度(質量-強度比)も鉄より強い。
でも塑性が大きいので、ちょっとした衝撃ですぐ寸法が狂うし、雌ネジを切るにしてもねじ山の強度が足りなくなる。
そして大気中で溶接できる鋼材とは違い、熱に弱く高温域での酸化が激しいので不活性ガス雰囲気中で行う”TIG溶接(ティグ;タングステンイナートガス溶接)”
という面倒な溶接方法が要り、生産ライン自体の規模が大きくなってしまう。
また、莫大な電気を喰う電気炉で精製するので素材そのものも高価。
あと、”アルミは錆びない”っていうのが世間では大方常識になってるけど、
実は錆びる(表面の緻密な酸化皮膜が酸化の進行を防いでいるので鉄よりはかなりマシだけど)。色が白いから鉄みたいに目立たないだけ。
そして塩類には極端に弱い。
まぁ、「アルミなんて使えねーよ!」というほどの酸化ではないけど。
参考:各金属の性質
*加工法、熱処理、合金元素またはその含有率によってばらつきがあるということを断っておく。
金属名 密度(×10^3kg/m^3) 引張り強さ(N/mm^2) 破断するまでの伸び(%)
炭素鋼 7.9 372〜686 14〜37
アルミニウム 2.7 88〜167 5〜35
チタニウム 4.5 850〜1382 10〜18
マグネシウム 1.7 ? ?