今日はタイヤについて。
タイヤはご存知のとおり、横すべり(スリップ)することによってコーナーリングフォースを発生する。
バイクのタイヤはバンクすることによって、キャンバースラストが発生し、それを支えるものがコーナーリングフォースだ。
すなわち、カーブを曲がっているときは、大なり小なりスリップしているわけだ。
また、タイヤにおいて、タイヤの平面状の向きと実際にすすいでいる方向とのズレ角をスリップアングルと呼ぶ。
タイヤのコーナーリングフォースは、スリップアングルの増加に対してあるところまでは比例して増加する。この時点では、滑っている意識はライダーにはない。
この増加率を、そのタイヤのコーナーリングパワーと呼ぶ。
そのあるところを超えると、スリップアングルの増加に対して、コーナーリングフォースはあまり増加しなくなる。コレをスリップと感じやすい。
その上に増してスリップアングルが増加すれば、コーナーリングフォースは逆に減少し始める。ここまで来ると、まず転倒だな。
コレを前提に、
>>703 黄色中隊機番13クンに反レスしてみよう。
実は、BT-090とGPR-70に対して彼とは逆のイメージを持っている。
コレは彼が間違っているわけでも、俺が電波を飛ばしているわけでもない。
まずBT-090とGPR-70を比べると、俺の判断ではGPR-70の方がコーナーリングパワーが大きい。
すなわち、BT-090は少ないコーナーリングフォースでも、スリップアングルが大きいというわけだ。
この部分での横滑りは、非常に感じにくいのだが、BT-090は横滑りを大きくして感じやすくしている設定だと思う。
とすれば、そこからスロットルを開けていって横滑りが大きくなることを(カラダが)予想しやすい。(俺はこの部分を大事にしている。)
しかし、少ないコーナーリングフォースでの横滑りを感じないか、感じようとする意識がないと、そのアトの大きな横滑りは唐突という感じがするのも無理はない。
対して、GPR-70は少ないスリップアングルで大きなコーナーリングフォースを発生する。
また、スリップアングルとコーナーリングフォースの比例関係が崩れたときも、比較的横滑りの状態が少ないので、対処はしやすいかもしれない。
しかし、少ないコーナーリングフォースでの横滑りが少ないので、それを感じにくい。
ということは、そこから大きな横滑りを(カラダが)想像することが難しいということ。(だから俺は「急に滑った。」と感じてしまう。)
また、面白いことにコーナーリングパワーが大きいタイヤは、接地感を乏しく感じることが多い。
これは、ライダーが無意識のうちに、スリップによって、グリップ感を得ているため。と思われる。
これらの両タイヤはどちらもよく出来たタイヤで、一概に「コチラを好むヤツは、ヘタクソ。」とは決め付けられない。
ライディングスタイルや、バイクの特性、また、好みによっても変わるだろう。
多分、GPライダーでも評価は2分すると思われる。