17ステージで、中継開始後のクリリンのドーピング問題に関する発言
栗村「今、プロツールのチームはドーピングと徹底的に戦うことで、もちろん、
ドーピング陽性が出た選手は即刻首ですね。」
アナウンサー「(相づち)」
栗村「疑惑がある選手などに対しても、迅速に何らかの、まー、判断を下さな
ければいけないという、そういったチーム規定にサインをしてプロツールに登
録してるわけですから。今回のように、ラスムッセン、何度も何度もドーピン
グコントロール受けてきて一度も陽性なったことはないんですけれども、ルー
ルである居場所を報告しなければいけないという。
今、ほんとうにね、自転車ロードレースの選手達、プロツールに所属している
選手達は、全て、エー、犯罪者のような扱いを今受けてますね。ですので、執
行猶予付きのような形で、彼らは常に居場所を知らせる、そして、寝てようが
何時であろうが、突然検査員が彼らのプライベートな部屋であったり家であっ
たり、その合宿先でも、本当に平気で入ってくるわけですね。
で、彼らから血を採取して検査官は、またどっかに消えていくという、そうい
うことを今もう、このプロツールの選手達は常に、365日24時間体制で、そうい
う状況下に置かれているんですけども。
その報告を、ラスムッセンは、虚偽の報告をしてしまった。実際イタリアにい
たんだけどもメキシコにいた、ということで。
またこれも内部告発的なもので、同じような自転車関係者がラスムッセンを見
たと言うことで報告してるんですが。
明確な、いわゆる検査に引っかかることは一切なかったんですけども。ツール
ドフランスでステージ優勝を飾った翌日にですね、マイヨジョーヌを来ている
状態で、世界が注目する中での、チームの出場停止、そしてこのツールドフラ
ンスから去るという出来事ですね。
これをどう見るかは、本当、人それぞれだと思うんですけども。
今、そういう状況下で普通にレースをしている選手達というのも、相当マヒし
てきてるな、というのは感じますし。
冒頭もお伝えしましたけども。たぶん、この状態でやっていくとですね、ずっ
と続くでしょうね、この状況はね。
>532の続き
ですので今中さんからもお話あったように、ドーピングの定義というのも皆で
もう一回考えた方が良いですし、ドーピングという言葉自体がですね、これは
もう何か、ものすごい、間違った表現の言葉というか、あまりにも抽象的すぎ
るので。非常に今回の件というのは、ラスムッセンの件に関してもそうですけ
ど、彼を責めるような論調が多いですけども、近視眼的になってるというか、
ジャーナリストも選手も、そしてこういった主催者、連盟も含めて、ものすご
い、目の前にある物しか見えなくなってると感じざるを得ないですね。」
栗村「プロツールに所属している一流選手の何人かが来年、コンチネンタルプ
ロチーム、いわゆる格下のチームの方への移籍も噂されてますし。同じ自転車
競技をやっていてプロツールの選手達は365日24時間報告義務があるんですけど、
たとえば我々、私が監督しているチームミヤタの選手達はどこにいようと関係
ないですね。なので、この辺ももう、基準というかルールに矛盾が生じてますし。
ちょっとね。あのー、ほんとに、何か考えなければいけないし。いけない所な
んですし、今こうやって普通にレースして、走ってる選手達というのは、やっ
ぱり、ものすごい、ファンのために一生懸命レースをして盛り上げよう、忘れ
ようと思ってるんだと思うんですけども。逆の見方をすると、よく呑気にレー
スなんかやってられるな、という気がしないでもないですからね。やっぱり、
こう、・・・、非常に、・・・、慣れていってるというものに対する恐怖感と
いうものがありますね。我々見ている方に慣れてしまってますし。何かこう、
一石を投じないといけない時期に来て、今までも何度も一石を投じるような
ルール決めとか沢山出来てるんですけども。ちょっともう、難しいですね。」
>533の続き
今中「(省略)」
栗村「僕は危険を承知で言いたいことがあるんですが。自転車ロードレースと
いうのは、世界中にあるメジャーなプロスポーツの中でドーピングに関しては、
もっともクリーンなレベルに来てます。これは他の競技を下に見るような表現
になってしまって良くないでが。メンショフがリタイヤですね。」
アナ「あー今、メンショフがリタイヤします。」
栗村「で、なぜそう言い切れるかというと、今中さんがおっしゃったように、
自転車ロードレースの監視体制というのは、もうこれ、常軌を逸してます。も
う、おかしいです。確実におかしいです。人間の人権を害してますし、その中
で選手達が平気でレースをやっていること自体が不思議です。そういう体勢に
ある中で、ドーピングに関して、たとえばドーピングコントロールがないプロ
スポーツというのが世界中に沢山あります。あってももみ消されているような
スポーツも沢山あります。ですから自転車ロードレースというのは、本当に、
最もクリーンとは言いませんが、最もクリーンな、選手が薬をやってない度が
一番高いスポーツに、現在なってきています。もちろん、やっている選手は、
結局モレーニが自白したように、いますけども、それでも、もう、本当にクリー
ンなスポーツなんですね。
ただ、やはり、この自転車ロードレースというのはドーピングの象徴に、一部
のメディアのせいでされてですね、魔女狩りのようになっている。それに対し
て選手達も、力を見せられない…」
>534の続き
(リタイヤ手続きで剥がされたメンショフのゼッケンを、カメラに向かって示す人が映される)
栗村「こういう、面白がって画を撮っているのかもしれないですけども。
本当にですね、自転車レース界の人間に、本当に政治力が無いというのを露呈
してますよね。UCIという連盟も、ものすごく無力な連盟。ASOもすばらしい企
画会社ですけども、政治的には無力。選手達は、もっと本当に無力なんだと、
感じますよね。ですから、先ほど今中さんが、一カ所に集めて、ワンメイクレー
スのようにですね、モルモットのように走らせない限り、本当の意味でのクリー
ンなものは無理だという、表現ありましたけども。ツールドフランスASOなどが
言ってるクリーンなものを本当に目指すのであれば、選手をモルモットにして
走らせない限り無理なんだと、それは皆分かってますから。根本にあるものと
戦わなければいけませんね。ですからその、ドーピングという定義をまず、そ
の言葉をもう消し去ることですね。ルール違反、ドーピングでなくてルール違
反。要するにF1レースのレギュレーションと一緒で、レギュレーション違反し
た選手は、それはあの、自転車だって最低重量6.8kgというのがありますから、
6.7kgの自転車に乗っている選手はやっぱりルール違反ですね。そういう形でで
すね、何を、何に対してルール違反したのかというのをハッキリしていかない
とですね、一括りにして、日本でなんか報道されるときは特に、ドーピングっ
ていう表現で、本当にあの、麻薬か何かやっているように報道されるわけですね。
>535の続き
これはもう完全に人権侵害ですし、そういったものとは戦っていかないと
いけないですね。悪い事している選手は、います。ただそれはどの世界にも、
どの世界にもと言うと弊害ありますが、どの国にも犯罪者がいるように、やっ
ぱり悪い方向に行く選手はいるんですが、やっぱりハッキリとその辺は、主張
するところは主張して、これからですね、やってかないといけないですし、今
回のヴィノクロフのAサンプルにしたってですね、昨年のランディスにしたって
ですね、あまりにも初歩的すぎるんですよね。もしその、彼らがやっているに
してもですね、なんでこのタイミングでコントロールポジティブになるような
ことをするんだろうっていう、皆さんたぶん疑問にあるんだろうと思うんです
けど。やはりたぶんドーピングを裁く側が、たとえばだいぶ前から分かってい
るのに泳がしていたりとか、コントロールしているのは明白ですよね。
ですからそういった、面白がってやっているようなお上たちですね、そういう
者に対しても、ちゃんとやっていかないといけないですし。自分たちを守るた
めに、やっぱり自分たちのポリシーを持ってかないと、モルモット状態になり
ますからね。危険です。」
アナ「奇しくも昨シーズンと同じ、レース中にこういったショッキングな情報
が入ってくるということで。まあこの、レースは17ステージ。20ステージまで
あるわけで、今戦っている選手はどういうモチベーションで、今中さん、走れ
ば良いんでしょうね」
今中「(省略、魔女狩りみたいな状況には選手も気持ちを示す必要が云々)」
アナ「選手会とかそういう組織は選手サイドにあるんですか?」
栗村「あります」
>536の続き
アナ「そこからの行動というのは、これまで目立ったものというのはあるんで
すかね?」
栗村「結局、ドーピングコントロールに関しても、ドーピング対象薬物リスト
はどんどん変わっていくんですね。たとえば20年前はドーピングリストに載っ
ていなかったものが今は載っていたりとか、どんどん変わってきているわけで、
選手会であったり選手個人が主張しようにも、みんなたぶん何処かで、現在の
ドーピングリストに載っている薬物を過去に、もちろんクリーンな時にですよ、
使用した経緯というのが何処かにあると思うんですよね。ですから、選手側と
いうのは、後ろめたさ、全員とは言いませんけども、やっぱり多くの割合の選
手達がですね、持ってますね。その結果やっぱり、選手の、主張というのは、
結局、なんというか、弱みを握られている状態ですから、彼らは、本当に全員
で団体行動をしない限り、たとえば以前、フランスの選手でドーピング告白本
を出してですね、集団から除け者にされたという選手もいましたし、やはりそ
ういう状況にありますので、選手達だけで立ち上がるということは、やっぱり、
彼ら、走ることに対してはすごい勇気を持っている選手達なんですけども、
やっぱりなかなか力不足という、選手会はあるんですが、そういう政治と戦う
という部分でのノウハウであったり力というのは、今の彼らにはない、という
ことですね。
他の、もっと巨大なスポーツは、政治を巻き込んで、上手くコントロールして
いるところがありますので。ですから本当に、これをずっと言っても仕方ない
んですけども。とにかく立ち上がらないとですね、クリーンな選手は絶対中に
いるわけですね。ただ、クリーンな選手でも良い走りをした時に、もう観客は
『あ、彼はやっているのかな』と見る条件反射になってしまう。これは何とか
していかないといけないですし。
>537の続き
僕も放送の中でこういう事言うのは、最終手段というか、一番いやなことですが、
今中さんも含めて言わなければいけない時ですし。
こういったJスポーツでの自転車放送というのは、自転車レースを伝えることで
すから、すばらしいパフォーマンスをした選手を賞賛するというのは、間違え
ではない事ですし、そこに疑いの眼とか入れていくと、これはもう本末転倒で
すよね。ワイドショーになっちゃいますから。それは今後も僕たちは絶対やっ
てはいけないこと、レースの中ですばらしい走りをした選手は、手放しで賞賛
していく、これは、レースを走ってる選手もそうですし、僕たちもそうですし、
見ている方々はいろんな人がいますから自由ですけど。」
アナ「我々はレースを純粋に、お届けしていく義務がありますね」
栗村「そういった部分でレースが続いてきますし、我々もレースが続く限りは、
どんなに、こう、疑いがあっても、すばらしい選手がいれば賞賛しなければい
けない、これはもう、変えてはいけないことだと思うんです。それとは別なと
ころで、やはり、また、戦っていく。これはファンの声が大事だなと、今回感
じたので。中にいる選手達はマヒしていってますので、ファンが立ち上がって、
ヨーロッパのファンもドーピングに慣れきっちゃっているのもあるんですけど
も。やっぱり、政治が一番、恐れるのって、世論ですから、世論で対抗してい
くのがいいですね」
以上
マサスレみたいに、17ステージのクリリンの発言を文章に起こしてみたけど、大変だった。
ttp://sports11.2ch.net/test/read.cgi/bicycle/1158551841/671-675 クリリンの17ステージでのドーピングに関する発言部分は、ニコニコだけど映像がある。
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm708906 ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm709055