日本チェス協会ってどうよ?

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27名無し名人
全日本の参加者用の登録フォームの中には
全国大会の棋譜の知的所有権はJCAに帰属し、JCAの書面による
承諾なしには、他のメディアに発表したり、配布したりできない、
という認識が書いてあります。
<== 引用ここまで ==

チェスの棋譜に「知的所有権」があるのかないのかと言う問題については、ここでは触れません。
(私の立場は前の書き込みの通り「ない」というものですが)以下は、「知的所有権」があるも
のとして話を進めます。

「知的所有権」を保護すると言えば聞こえは良いですが、そもそもチェスの棋譜に対してその様
なことを主張する必要が有るのでしょうか。棋譜を承諾無しに公開されて不満を感じるチェス・
プレーヤーっているのでしょうか。すばらしいゲームは出来るだけ多くの人に見て貰いたいと思
うものではないでしょうか。いつ誰がどこで残した棋譜ですという注釈がついていれば全く問題
はないと私は思います。チェスの世界で棋譜が「みんなのもの」であることで私たちは大きな恩
恵を受けています。100万局以上収録のデータベースソフトが比較的安価に販売されているこ
と。しかも、複数の会社から販売されているので、選択肢があること。インターネット上でもデ
ータベースの検索が出来ること。世界各地で行われている大会の進行・内容をほぼリアルタイム
で把握することが出来ること。数え上げたらきりがありません。
もし、Wijk aan Zee や Lianres や Sarajevo や Frankfurt でのゲームが同じ扱いになった
らどうなるか想像するだけで悲しくなります。情報の流れない所に人は集まりません。チェスの
棋譜が「みんなのもの」として扱われ自由な流通が許されることで、チェス界も、チェスプレー
ヤーも、ただのファンも計り知れない恩恵を受けていると思います。逆に、情報の流通を妨げる
ような措置は、長期的に見ると「研究を遅らせる」とか、「チェスに対する一般の関心を薄める」
とかの弊害を生み出すものと思います。

さて、冒頭の引用に戻ります。チェスの全日本選手権の棋譜はJCAの許可無しに公開してはいけ
ないようです。棋譜を残した対局者本人が棋譜を公開できないと言うのは非常に奇異に感じます。
これは「知的所有権」を保護しているのではなく、全国大会参加と引き替えに個人から権利を奪
い去っているだけのように感じられます。

冒頭のJCAの態度は、一利無しと結論します。