過去の定跡の遷移を追ってみるスレ

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1名無し名人
昔は最善手だったのに、研究が進み駄目な手になっていたりするよね

それが、なぜ駄目と結論付けられたかを追っていき
今後の定跡研究、序盤の考え方、作戦の立て方
などに役立てたりするスレ

ex.

局面A→先手Xという手が〜〜という理由により良いとされたが相手のX'いう手が発見され
〜〜という理由により先手Xは駄目

さらなる研究により、先手Yという手が発見され〜〜という理由によりこれは互角
と判断されたが、後手Y'という手が発見され〜〜という理由により先手Yはだめ

以下ループ

昔の定跡とか詳しい人
おねがいします><
2名無し名人:2007/03/01(木) 18:36:31 ID:8+s21L/L
まず、居飛車vs振り飛車か矢倉ぐらいが良いお?
3名無し名人:2007/03/01(木) 18:42:00 ID:8+s21L/L
まず、基点となる局面を決めたいと思う

どの定跡の、どの局面がいいとか言ってみて
4名無し名人:2007/03/01(木) 18:44:06 ID:8+s21L/L
ちょw
俺しか居ない予感orz
5名無し名人:2007/03/01(木) 18:46:30 ID:FLsnYp7R
がんばれー
6名無し名人:2007/03/01(木) 18:54:10 ID:5UIxuGh9
イビアナが登場する前の対抗形からお願いします。そして最後には藤井シ(ry
7名無し名人:2007/03/01(木) 18:59:01 ID:XyDx29Ge
じゃまず藤井システムからどうぞー
8名無し名人:2007/03/01(木) 19:01:38 ID:8+s21L/L
じゃあ、四間飛車対居飛車でということで

基本形から派生系へってな感じでやるのがいいかなーって思うんだ

だから藤井システムは後のがいいかと><
9名無し名人:2007/03/01(木) 19:06:16 ID:8+s21L/L
居飛車穴熊が登場する前って
居飛車穴熊って結構昔からある気がするんだが
ここでは
居飛車穴熊が台頭して振り飛車の立場が危うくなる前ってこと?
10名無し名人:2007/03/01(木) 19:10:37 ID:5UIxuGh9
>>9
そうだね。
堅さで勝っていた美濃囲いが堅さで負ける前の話から。
11名無し名人:2007/03/01(木) 19:21:33 ID:fZwOuzNh
とりあへずマニア様が現れるまでは現代から遡っていってまとめてみるしかないんじゃないか?
いきなり御城将棋からの変遷調べるのはマニア様以外無理
12名無し名人:2007/03/01(木) 19:32:48 ID:ZMQMzliL
というか昔の将棋は序盤重視してないからなぁ・・・
13名無し名人:2007/03/01(木) 19:35:34 ID:2qz/U21f
定跡じゃないけど
戦前は矢倉、腰掛銀、横歩なんかより雁木が主流だったと聞いたことがある。
14名無し名人:2007/03/01(木) 19:44:33 ID:8+s21L/L
いや、日本史の勉強みたいに最初から順番にやろうというのではないんだ
最初から完璧を目指そうとすると潰れるの見えてるから
好きなところからつまんで飛び飛びにでもいいから
やりたいなーってな感じ



15名無し名人:2007/03/01(木) 19:49:19 ID:8+s21L/L
とりあえず、最初だからやりやすい情報量が多いものがいいかなと
とすると、振り対居飛かな


16名無し名人:2007/03/01(木) 19:58:15 ID:PJDPV7rQ
簡単に書くとこんな感じか?
「消えた戦法の謎」「これが最前線だ」で抑えたほうがいいかもしれない。

対振り飛車戦法の変遷

5筋位取り・矢倉

右銀急戦・左銀急戦・玉頭位取り

(振り飛車序盤の整備・振り飛車穴熊)→玉頭位取りの衰退

左美濃・居飛車穴熊

(振り飛車暗黒時代→スーパー四間飛車)

(藤井システム)→左美濃絶滅

急戦の見直し・ミレニアム

居飛車穴熊の序盤研究がさらに進む
17名無し名人:2007/03/01(木) 20:02:57 ID:nGKkRVcu
角換わりも昔と全然違うよ
18名無し名人:2007/03/01(木) 20:04:20 ID:nGKkRVcu
>>16
5筋くらいとりも玉頭位取り も左美濃も
絶滅してないよ

19名無し名人:2007/03/01(木) 20:06:36 ID:8+s21L/L
平成に入るころぐらいかな?
居飛車台頭って
20名無し名人:2007/03/01(木) 20:07:56 ID:8+s21L/L
居飛車穴熊です
21名無し名人:2007/03/01(木) 20:20:39 ID:8+s21L/L
▽ 後手持ち駒:なし
   9    8    7    6    5    4    3    2    1
┌──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┐
│▽香│▽桂│__│▽金│__│__│__│▽桂│▽香│一 最終手
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤   には
│__│▽玉│▽銀│__│▽金│▽飛│▽銀│__│__│二 ★☆を
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤   付けて
│__│▽歩│▽歩│▽歩│▽歩│__│▽角│▽歩│▽歩│三 下さい
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤
│▽歩│__│__│__│__│▽歩│▽歩│__│__│四
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤
│__│__│__│__│__│__│__│▲歩│__│五
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤
│▲歩│__│▲歩│__│▲歩│__│▲歩│__│__│六
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤   成歩−个
│__│▲歩│__│▲歩│▲銀│▲歩│__│__│▲歩│七 成香−杏
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤   成桂−圭
│__│▲角│▲玉│__│▲金│▲銀│__│▲飛│__│八 成銀−全
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤   成角−馬
│▲香│▲桂│__│▲金│__│__│__│▲桂│▲香│九 成飛−龍
└──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┘
▲ 先手持ち駒:なし
22名無し名人:2007/03/01(木) 20:24:06 ID:eRyj6TmP
そういえば昔は鷺宮定跡という急戦もあったね。
23名無し名人:2007/03/01(木) 20:43:16 ID:fZwOuzNh
>>22昔かよ
24名無し名人:2007/03/01(木) 20:45:24 ID:8+s21L/L
じゃあ、とりあえず鷺宮定跡から追ってみますか

先手:米長邦雄
後手:森安秀光
棋戦:棋聖戦
戦型:四間飛車
手合割:平手

▲2六歩  △3四歩  ▲7六歩  △4四歩  ▲4八銀  △3二銀  
▲6八玉  △4二飛  ▲7八玉  △6二玉  ▲5六歩  △7二玉  
▲5八金右 △8二玉  ▲3六歩  △7二銀  ▲2五歩  △3三角  
▲1六歩  △9四歩  ▲9六歩  △5二金左 ▲6八銀  △5四歩  
▲5七銀左 △1四歩  ▲6八金上 △6四歩  ▲3八飛  △4五歩  
▲3三角成 △同 桂  ▲3一角  △4四角  ▲7七桂  △7四歩  
▲6六歩  △5五歩  ▲同 歩  △同 角  ▲1八飛  △4一飛  
▲2二角成 △4三銀  ▲3五歩  △同 歩  ▲3二歩  △5一飛  
▲3一歩成 △4二金  ▲1一馬  △4四角  ▲6七金右 △3一飛 
25名無し名人:2007/03/01(木) 20:46:06 ID:8+s21L/L
▲2二馬  △5一飛  ▲2四歩  △同 歩  ▲4六歩  △同 歩  
▲2三馬  △5六歩  ▲4六銀  △4五歩  ▲同 銀  △同 桂  
▲同 馬  △5三金  ▲8六桂  △6三金  ▲4七銀  △5四銀打 
▲2七馬  △4六歩  ▲同 銀  △4五歩  ▲同 銀  △同 銀  
▲同 馬  △5七銀  ▲5八歩  △6八銀成 ▲同 金  △6六角  
▲6七銀  △3九角成 ▲5五香  △5四金打 ▲同 香  △同 銀  
▲3五馬  △2九馬  ▲9五歩  △3四歩  ▲2四馬  △4一飛  
▲6二歩  △同金上  ▲9四桂  △同 香  ▲同 歩  △9二歩  
▲4二歩  △2一飛  ▲2二歩  △3一飛  ▲9三香  △9一香  
▲8五桂  △9三歩  ▲同歩成  △同 桂  ▲同香成  △同 香  
▲同桂成  △同 玉  ▲8五桂  △8二玉  ▲9九香  △9四歩  
▲3二歩  △1一飛  ▲9三歩  △8一銀  ▲9四香  △9一歩  
▲9二歩成 △同 歩  ▲9三歩  △同 歩  ▲同香成  △7二玉  
▲9二歩  △5五桂  ▲9一歩成 △6七桂成 ▲同 金  △5五桂  
▲8一と  △5三金寄 ▲7七金  △6五桂  ▲8三成香 △同 玉  
▲8四銀  
 まで、145手で先手勝ち

これが最初のころの鷺宮定跡の棋譜かな
26名無し名人:2007/03/01(木) 21:13:13 ID:8+s21L/L
なんか・・・
俺の力不足なのか、レスがつかんなw
やっぱ無理なのか・・・ウワァァァァン
27名無し名人:2007/03/01(木) 21:16:03 ID:8+s21L/L
鷺宮は山田定跡の対策に作られたみたいだから
山田定跡も調べないと
28名無し名人:2007/03/01(木) 21:16:58 ID:nGKkRVcu
そんなことはない
角換わりも升田時代とは随分違うし
角換わり棒銀も
変わった
ただ、あまりにも膨大なのだw
あと手間が・・・
+無知w
正直最新定跡も知らないのに
過去のはわからない
29名無し名人:2007/03/01(木) 21:27:02 ID:ezhJ8tM6
四間飛車の急所の一巻に変遷について書かれてなかった?
戦後は△6四歩型が主流でその対策として開発されたのが山田定跡。
△5四歩型が新たな主役となりさまざまな急戦が試された結果
端角作戦で居飛車指しやすいということになり現在は△4三銀型と
久保流△1二香型が中心になっている。
30名無し名人:2007/03/01(木) 21:28:43 ID:8+s21L/L
前々から定跡の遷移とか気になってたんだよ
あれ?この手なんでだめになったん?とか思ってた
ちょっとずつでも良いかなとは思ってた
でもやっぱ、量が多いみたいねw
31名無し名人:2007/03/01(木) 21:42:52 ID:XyDx29Ge
>>16
玉頭くらい取りも普通に見かける
32名無し名人:2007/03/01(木) 21:44:04 ID:XyDx29Ge
>>26
とりあえず1が見本示してくれないと
33名無し名人:2007/03/01(木) 21:49:59 ID:59944PVj
34名無し名人:2007/03/27(火) 00:30:04 ID:Sv8KtIbG
角換り腰掛銀の変遷でも書いてみるか。

入城した玉型に対する決定版の木村定跡確立。

お互いに玉を入城しない初期型の升田定跡の開発。

△7三桂を跳ねない金の上下運動専守防衛型を破れず
千日手が結論の暗黒時代。

先手飛車先保留型が登場。

後手受け切れないので升田定跡の研究が進む

▲1一角の攻め筋により同形は下火になり△6五歩位取りが流行。

6筋突き返しや7筋位取りが有力で、腰掛銀自体が下火に。

佐藤新手の登場により同形復活。

飛車先交換後▲2六飛と引く形の登場。

ここから先は知らん。
35名無し名人:2007/04/05(木) 00:56:14 ID:alJuC+7s
>>34
なるほど・・・・
こんな風に解説してくれる本があれば面白い。
36名無し名人:2007/04/12(木) 15:26:21 ID:4VPreMn6
矢倉の変遷キボンヌ
37名無し名人:2007/04/17(火) 08:51:06 ID:NP5Xi+lH
ものすごい良スレになりうると思うんだが・・・いかんせん俺の棋力では協力できん。
38名無し名人:2007/04/23(月) 05:07:20 ID:0LDq5B0W
棋書スレで盛り上がってる「最新戦法の話」にもそそられる。
39 株主【bgame:115/1858=6.18(%)】 :2007/04/30(月) 15:37:07 ID:AIQ5Rl+m BE:537588083-2BP(350)
test
40 株主【bgame:115/1858=6.18(%)】 :2007/04/30(月) 15:39:17 ID:AIQ5Rl+m BE:447990454-2BP(350)
beを修正するか
41名無し名人:2007/05/11(金) 21:46:08 ID:t+nLXyn2
あげ
42名無し名人:2007/05/11(金) 22:18:27 ID:RCC5Pf7t
んじゃ、数少ない左美濃使いの漏れが栄枯盛衰を。
ざっとなのでミスもあると思う。訂正よろ

居飛車急戦が玉形で勝てなくなる

居飛車も玉を固めればいいじゃん

振り飛車の美濃囲いを真似ればいいじゃん(88玉型)

角が上がる一手を咎められる

87歩を突いてそこに上がればいいじゃん(87玉型)

美濃の感覚で攻めると一手違う。その玉の距離感がつかめず猛威をふるう
(46銀右戦法)

徐々に玉頭戦が弱点というのが明らかに
(早期の84歩。実際は54角の筋がキツイ)
43名無し名人:2007/05/11(金) 22:19:51 ID:KBTIEypW
ひねり飛車の変遷
角田七段による原型のような物があったと思った。
丸田八段(九段)により,後手の歩交換を逆用する形が現れた。
その時の記録係が中原であったことは有名な話。
丸田流のひねり飛車では,7八にいる金を5八まで移動することがあったが,
2手掛かるので,その改良型して若手によって7八銀型が創案された。
半年ほど経った頃だと思ったが,「これは,無理があるのでは?」と思った
B2だかC1にいた原田九段が実戦で破って一夜にして滅んだ。
44名無し名人:2007/05/11(金) 22:20:11 ID:RCC5Pf7t

居飛穴のように固めればいいじゃんで、
早い角交換を含みにしながら攻めの銀を守りに(四枚美濃)。
高橋や南といった55年組が多用。これも一時代を築く。

しかし、振り飛車側も早期の65歩の位取りで主張する

居飛車も歩の交換で位の代わりに一歩持つ変化でバランスを保つ

さらに米長玉での銀冠の変化も含みで玉頭戦も無敵に

71玉型でギリギリまで待つことが試される

それでもうまくいかない

林葉などが銀上がり>82飛車回りという奔放な指しまわしをする

その変化を含みに71玉での待機するときの最善形ができる。
今までに有効だった84歩と65歩の位取りを最優先にした形
(元祖・藤井システム)

ほぼ終了。

しかし、今、居飛穴の藤井システムでは最善形に組める人は多いけど、
この左美濃の形を知らない人が多い。大体、途中で緩手があるので、
それを咎めると旨い。
最善型への組み方を知っている人には、55角から37角への転換や、
5筋位取りを目指す。右金保留型など裏技多数。
86歩をなかなか突かない指し方もある。これを多用して参考になるのが三浦
45名無し名人:2007/05/11(金) 22:32:06 ID:KBTIEypW
昭和43年の将棋連盟杯戦決勝戦の米長(先手)−山田の矢倉戦で
先手の4七銀,3七桂,3八飛という布陣に対して
後手の山田が5三銀,4三金,3三桂,1三銀で守る形をとった。
先手は,4五歩,3五歩の開戦から攻めまくったが,1歩が足りなくて攻め切れなかった。

昭和49年の王将戦第3局,米長(先手)−中原で
米長が4五歩の前に5五歩の突き捨てを入れて攻め勝った。

これに類する他の棋譜はほとんど知らないが
確か中村修が優勝した中学生名人戦の決勝戦でも出ている。
『将棋世界』で二上が歩の突き捨て順序が間違っていることを指摘していた。
46名無し名人:2007/05/15(火) 15:31:32 ID:nai8rEnF
開始日時:1976/11/08
棋戦:新人王戦
戦型:矢倉
先手:石田和雄
後手:中原 誠

*棋戦詳細:第07回新人王戦記念対局
▲7六歩 △8四歩 ▲6八銀 △3四歩 ▲7七銀 △6二銀
▲2六歩 △4二銀 ▲4八銀 △3二金 ▲7八金 △5四歩
▲5六歩 △4一玉 ▲6九玉 △5二金 ▲3六歩 △4四歩
▲5八金 △3三銀 ▲7九角 △3一角 ▲1六歩 △1四歩
▲6六歩 △7四歩 ▲6七金右 △6四角 ▲3七桂 △8五歩
▲1七香 △4三金右 ▲1八飛 △2四銀 ▲2五歩 △1三銀
▲6八角 △3一玉 ▲7九玉 △2二玉 ▲8八玉 △7三角
▲4六歩 △5三銀 ▲4七銀 △6四歩 ▲9六歩 △9四歩
▲3八飛 △3三桂 ▲5五歩 △同 歩 ▲3五歩 △同 歩
▲4五歩 △同 歩 ▲3五角 △4四銀 ▲2六角 △6二角
▲5三歩 △同 角 ▲1五歩 △同 歩 ▲4五桂 △同 桂
▲4六歩 △3七歩 ▲1八飛 △1四銀 ▲3六銀 △3四桂
▲1五角 △同 銀 ▲同 香 △同 香 ▲同 飛 △1四歩
▲同 飛 △1三香 ▲4五歩 △3三銀 ▲1一銀 △1二玉
▲1三飛成 △同 玉 ▲1四歩 △1二玉 ▲4四香 △1八飛
▲4三香成 △同 金 ▲4四香 △同 金 ▲同 歩 △8六香
▲同 歩 △同 歩 ▲同 銀 △8七歩 ▲7七玉 △1一玉
▲1三歩成 △8八角 ▲8七玉 △9九角成 ▲1二金 △同 飛
▲同 と △同 玉 ▲1三歩 △同 玉 ▲1一飛 △1二歩
▲1四歩 △2二玉 ▲2一金 △3二玉 ▲1二飛成 △4一玉
まで120手で後手の勝ち

5五歩の結論は一応出ていてこれがそう
8六香が詰めろで中原の研究手
47名無し名人:2007/05/15(火) 15:40:29 ID:nai8rEnF
開始日時:1978/02/20
棋戦:棋王戦
戦型:矢倉
先手:加藤一二三
後手:中原 誠

*棋戦詳細:第03期棋王戦五番勝負第1局
▲7六歩 △8四歩 ▲6八銀 △3四歩 ▲7七銀 △6二銀
▲2六歩 △4二銀 ▲4八銀 △3二金 ▲5六歩 △5四歩
▲7八金 △4一玉 ▲3六歩 △5二金 ▲6九玉 △7四歩
▲5八金 △3三銀 ▲7九角 △3一角 ▲1六歩 △4四歩
▲6六歩 △6四角 ▲3七桂 △1四歩 ▲2五歩 △7三角
▲1七香 △5三銀 ▲1八飛 △2二銀 ▲6七金右 △8五歩
▲6八角 △6四歩 ▲7九玉 △4三金右 ▲8八玉 △1三銀
▲4六歩 △3一玉 ▲4七銀 △2二玉 ▲9六歩 △9四歩
▲3八飛 △3三桂 ▲4五歩 △同 歩 ▲同 桂 △同 桂
▲4六歩 △2六桂 ▲3九飛 △1八桂成 ▲4五歩 △1七成桂
▲3五歩 △1五歩 ▲3四歩 △1六成桂 ▲3五角 △3一香
▲5五歩 △3三歩 ▲5四歩 △6二銀 ▲3三歩成 △同金上
▲5五桂 △3四金右 ▲4六角 △3八歩 ▲同 飛 △2七成桂
▲3九飛 △3七歩 ▲2九飛 △4五金 ▲2七飛 △6五歩
▲3四歩 △同 金 ▲2六桂 △4六金 ▲同 銀 △6九角
▲3七飛 △2五金 ▲3四桂 △1二玉 ▲6八金引 △3六角成
▲同 飛 △同 金 ▲3二歩 △同 香 ▲1四歩 △3四香
▲3一角
まで103手で先手の勝ち

連投すまぬ
4五歩からの攻めで有力なのがこれ
結論は出ていない
48名無し名人:2007/05/18(金) 11:17:26 ID:rZXUxV65
age
49名無し名人:2007/05/18(金) 11:18:55 ID:3gJQmeEz
sage
50居飛車穴熊:2007/05/18(金) 15:04:02 ID:D7wF24Y5
居飛車穴熊は元々邪道だとか言われて、プロではあまり指されていなかった。
そして一番致命的な問題は、普通に囲うと右金を穴熊に寄せにくい。
例として

▲7六歩 △3四歩 ▲2六歩 △4四歩 ▲4八銀 △4二飛
▲6八玉 △3二銀 ▲7八玉 △6二玉 ▲5六歩 △7二玉
▲5七銀 △8二玉 ▲5八金右 △9二香 ▲7七角 △9一玉
▲8八玉 △8二銀 ▲9八香 △4三銀 ▲9九玉 △5四銀
▲6六銀 △7一金 ▲8八銀 △3三角 ▲7九金 △4五歩
▲6八角

こう進むと、後手は△5二金〜△6二金と寄れるのに対し。
先手は右金を穴熊に寄せるのが難しくなる。
一応▲7七銀引〜▲6六歩〜▲6七金も可能だが。
手数をかけた割に6七金も浮いていて気持ち悪いので、指されなかった。
藤井システムが流行した後には、6七金型が主流になったが当時は上部から速攻という藤井システムの発想は少なかったため、上部に備える6七金は当時不要の一手だった。
51名無し名人:2007/05/18(金) 15:13:19 ID:D7wF24Y5
プロは見向きもしなかったが、そこへ目をつけたのが若かりし田中虎彦。
実際居飛車穴熊の固さは、美濃囲い・穴熊に固めて捌いてくる振り飛車には魅力的だった。
何とかならないかと考えた末編み出した手順がこれ。

▲7六歩 △3四歩 ▲2六歩 △4四歩 ▲4八銀 △4二飛
▲6八玉 △3二銀 ▲7八玉 △6二玉 ▲5六歩 △7二玉
▲5七銀 △8二玉 ▲7七角 △9二香 ▲8八玉 △9一玉
▲9八香 △4三銀 ▲9九玉 △8二銀 ▲8八銀 △7一金
▲2五歩 △3三角 ▲7九金 △5四銀 ▲6六銀 △4五歩
▲6八角 △5二金 ▲5九金 △6二金寄 ▲6九金右 △7二金寄
▲7八金右 △6四歩 ▲7七銀引

なんのことはない。右金を保留して ▲5九金〜▲6九金〜▲7八金と寄ればいいのである。
コロンブスの卵ような発想だった。
これでガチガチの4枚穴熊に囲えるようになり、田中虎彦は「居飛車穴熊」の元祖として呼ばれるようになった。
その後、アマ棋士の大木和博氏から元祖問題で裁判沙汰になったが「どちらも元祖」という判決にて幕を降りた。

これを指し続け、田中虎彦は破竹の快進撃を続けプロにも居飛車穴熊が認められ、その固さに手足も出ない振り飛車党は。
絶滅の危機にまで追い込まれ、プロから振り飛車が消えるとさえ思われた。
52名無し名人:2007/05/18(金) 15:29:54 ID:D7wF24Y5
絶滅状態に追い込まれた振り飛車党だったが、そこで出てくるのが藤井システム。
振り飛車側も穴熊対策として、△1三角の端角から居飛車の7九金を狙う指し方や。
△4五歩〜△4四飛と浮き飛車に構え動いてみたりもしたが、やはり居飛車穴熊の固さには辛い所があった。

しかしこの藤井システムの登場により、振り飛車党の巻き返しが始まった。
大山は居飛車穴熊が流行し始めた当時 これからの居飛車穴熊対策について語ったことがある。
「これからの居飛穴対策は、浮き飛車にして攻撃陣を素早く作り仕掛けていくか。
 もしくは、銀冠のようにして桂を跳ね上部から端攻めを狙っていくことになるだろう」

桂を早期に跳ね、角筋を主体に穴熊を攻めていく。あながち言っていることは遠くはない。
これを機に振り飛車党の反撃が始まった。
以下長くなるので省略するが。

その後居飛車の対策は、先ほど触れた▲6七金として上部に備えてから囲っていくのが主流となった。
6七金と金が浮く欠点も、▲7八金と締まる事で紐をつける。
しかし、今度は穴熊に囲うと▲7八金が浮いてしまう。
そこで生まれたのが松雄流穴熊。

6七金型・7八金型で穴熊を作り、5七の銀を6八〜7九銀と収めてしまうのだ。
これのメリットは囲っている途中に隙ができにくく手堅く4枚穴熊を完成することができる。
この囲いも、手順を知れば なんだ と思われるがなかなか気づかれない手だった。

因みに松雄流穴熊が生まれるずっと昔に、新手一生で有名な升田幸三が近い物を指していた。
当時は穴熊に囲う事が邪道と言われていた時代でありながら、更に現在主流の6七金+7八金型の穴熊を指していたのは流石としか言いようがない。
53名無し名人:2007/05/18(金) 17:30:22 ID:10piX5cZ
>>46
この1局は知らなかったが,「▲1四歩 △1二玉 ▲4四香」
 あたりまではよく覚えていたよ。
 実は,昭和50年頃に桜井六段(先)対加藤一二三の1局があり,
 5五歩を突かなかったのでぼろ負けしている。 
 新聞の観戦記(十段戦)には「利かしを怠る」という小見出しが載った。
54名無し名人:2007/05/18(金) 17:54:17 ID:10piX5cZ
>>51 ▲5九金〜▲6九金〜▲7八金と寄ればいいのである
有吉九段は,6八玉の前に5八金を指していたぐらいな。

>>52
升田九段の穴熊いうのは,27期名人戦第2局のことかな。
 あれは,名局だよ。最後の手順前後で勝利を逃し
 やる気を失ったためか,0−4の惨敗になった。
 3年後の名人戦で第1局に勝った大山が
 「升田さんの調子が悪くて,指していて気の毒になった。」と言ったらしいが
 升田は,第2局で升田式石田流を出して復活し,
 第3局では,「プロ間では『後手番の早石田は無理』というが
 本当にそうなのかを名人を相手に試したかった」と言い,
 「天来の妙手」と言われた3五銀も功を奏して勝った。
55名無し名人:2007/05/18(金) 20:34:16 ID:D7wF24Y5
>>54
そうそれそれ。
何かの本で紹介されてたけど、やはり凄かったのか。
松雄流が注目される前からこの形を指してて驚いたが・・・。
しかしその後、升田は穴熊指してないんだね。
居飛車穴熊が流行った時には、もう引退していたみたいだし。
升田がもっと元気だったらどんな穴熊対策見せてたのか興味あるな。
56名無し名人:2007/05/18(金) 21:56:27 ID:pMNNGFEx
>>55
俺もその対局の頃は,将棋をやっていなくて,
 名人戦の観戦記をまとめた本で知っただけ。
 その時は,7八金が浮いていたので
 後年になって居飛車穴熊が流行した時には
 何となくほっとした感じを抱いたものだった。
 なお,大山は,その将棋で9五歩の突っ掛けから
 さらに3歩を使って香を吊り上げた後で
 8五桂が利く9七に歩を垂らした。
 「この穴熊崩しは,歩が多くなければできないなあ」と思った。

俺は最近の将棋界に詳しくないのだが,
「松雄流」って名まえが「松雄」というアマが開発したのか
それともプロの「松尾歩五段」が開発したものの書き間違いか?
57名無し名人:2007/05/18(金) 23:23:51 ID:D7wF24Y5
>>56
松尾歩五段だった。すまない間違えた。
ttp://image01.wiki.livedoor.jp/y/n/yasubei1mon/f38c6169.png
これが松尾流穴熊実際結構固いらしい。

少しだが思い出してきた。
大山が6一飛と下段から飛車を回転して攻めたんだっけ。
大山の振り飛車本で藤井が初見でこのように対応するのは凄いって言ってた覚えがある。
しかし大山なら受けながらその歩を確保しそうな恐ろしさもあるな・・・
あまり大山は並べないから断言はできんが
58名無し名人:2007/05/18(金) 23:36:37 ID:2Ds4kAJ4
>>57
俺が知っている人に「鈴木松雄」という人がいるので
 アマ棋界に「○○松雄」という強そうな人がいても
 不思議ではないと思ったのだがw
 「松尾歩五段」ということでほっとした感じだよ。
59名無し名人:2007/05/18(金) 23:42:52 ID:+vF+ShS4
升田九段が居飛車穴熊を指す前から
対振り飛車で矢倉から穴熊に組み換えるのは指されていたので
▲7八金、▲6七金型はその時点では自然だったと思う。
松尾流穴熊は松尾六段によると当時奨励会員だった藤倉四段が
よく指していたもので本当は藤倉流穴熊なのだそうだ。
60長禄好み:2007/05/18(金) 23:59:06 ID:wsezsv7g
大山さんは

「相振りは相居飛と同じ」と仰られていた
この為相振りは最近まで指されなかった
61名無し名人:2007/05/19(土) 07:17:38 ID:at/nkvCc
>>34
王位リーグの神谷(先)−渡辺で,
 1三歩と控えて打つ新手が指された。
 神谷は,「これがどうして指されなかったか不思議だった」とのことだったが,
 その後で神谷に見落としがあって負けた。
62名無し名人:2007/05/19(土) 07:20:40 ID:at/nkvCc
ここまでで紹介されているのは
居飛車穴熊や藤井システムが登場した流れ
角換わり腰掛銀
ひねり飛車
矢倉

谷川が四段だった時に何局か指した
後手4五角戦法だったと思ったが
あれは,どういう結論になったのだろう。
63名無し名人:2007/05/19(土) 10:25:16 ID:kKrdQuUr
開始日時:1982/08/05 09:00:00
棋戦:王位戦
戦型:横歩取り
先手:中原 誠
後手:内藤國雄

*棋戦詳細:第23期王位戦七番勝負第2局
▲7六歩 △3四歩 ▲2六歩 △8四歩 ▲2五歩 △8五歩
▲7八金 △3二金 ▲2四歩 △同 歩 ▲同 飛 △8六歩
▲同 歩 △同 飛 ▲3四飛 △8八角成 ▲同 銀 △2八歩
▲同 銀 △4五角 ▲2四飛 △2三歩 ▲7七角 △8八飛成
▲同 角 △2四歩 ▲1一角成 △8七銀 ▲7七馬 △7六銀不成
▲6八馬 △8八歩 ▲7七歩 △8九歩成 ▲7六歩 △9九と
▲3六香 △3三香 ▲1一飛 △3六香 ▲2一飛成 △2五香
▲2七歩 △8六桂 ▲7七金 △8九飛 ▲6九桂 △6二玉
▲3六歩 △9八と ▲3五香 △2三角 ▲8六金 △8八と
▲7五桂 △7二銀 ▲8三銀 △7九と ▲3二香成 △6九と
▲同 馬 △6七角成 ▲3一龍 △4九馬 ▲同 玉 △6九飛成
▲5九金 △5八金 ▲3八玉 △8三銀 ▲4二龍 △5二桂
▲8三桂成 △5九龍 ▲5一銀 △同 金 ▲7一角
まで77手で先手の勝ち

これが代表的棋譜
△6二玉で△2七香成なら▲同銀△3七香成▲1六銀できれている
64名無し名人
>>63
タイトル戦でも指されていたのか(゚д゚)
 ありがとう。