名人戦は毎日新聞で継続か朝日新聞と共催か 16局目
417 :
名無し名人:
私は囲碁ファンですが、今回の事件を興味深く見ています。
それで初めて書きこみします。少々長くて、申し訳ない。
(その1)
将棋や囲碁で、新聞社が独占契約を結んでいたのは、利益があったから。つまりかつては純粋にビジネス的に両社(新聞社と将棋連盟および日本棋院)の利害が一致していた。
戦前の話だが、読売新聞は呉清源の棋譜を載せることで、読者数(販売部数)を爆発的に増やした。
また20年ほど前、囲碁の名人戦騒動があった時、読売は名人戦(棋譜掲載)を失うことで減る販売部数をシミュレートしたが、その結果、日本棋院に数億円払っても、そちらの方がビジネス的に得すると判断して、棋聖戦を作った。
しかし時は移り、囲碁も将棋もファンが激減した。はっきり言って、現在では、新聞社が棋譜掲載に数億円払うことは、コスト的ビジネス的に言っても、費用体効果はお話しにならなくなっている。
今、新聞社が棋戦契約をしているのは、「日本の伝統文化を保護しなくてはならない」という意味と、自社のブランドを守る意味でしかない。(言うなれば、絵画展の共催やオペラの共催に近いものがある)
もちろん、それも広い意味で宣伝広告費と言えなくもなく、ビジネス的に成り立っているという考え方もある。
しかしもはや対等の立場でないことはたしかである。(続く)
418 :
名無し名人:2006/05/19(金) 16:31:54 ID:PuuLtSpR
(その2)
ただこれらのことは、暗黙の了解というか、触れてはならないことだった。
将棋や囲碁の棋譜がもはやビジネス的には価値を失っていて、新聞社が寄付のような形で将棋連盟や日本棋院を支えているという事実は、誰もが知っていて知らない顔をしている問題だった。
それを言ってしまうと、将棋連盟や日本棋院の顔は丸つぶれだし、また将棋や囲碁に関心も価値も見いだせない(新聞社の)経営者や組合員などが、「契約打ち切り」を言い出しかねないからだ。
現在、新聞社が将棋連盟や日本棋院と契約が続いているのは、両団体に好意的な役員、記者、経営者の存在があるからである。
ところが今回、将棋連盟が毎日新聞社に対して行った一連のことで、新聞棋戦というものが新聞社にとってどれほどの価値のあるものなのかということが広く問われることになった。
だからこれは将棋連盟にとっても、また日本棋院にとっても、触れてはいけないことだったのだ。言うなれば、将棋連盟は開けてはならない「パンドラの箱」を開けてしまったのだ。(続く)
419 :
名無し名人:2006/05/19(金) 16:32:29 ID:PuuLtSpR
(その3)
今回の騒動がどういう形で落ち着くかはわからないが、最悪のケースは、毎日新聞社が、将棋からすべて撤退し、このことで販売部数を減らさず、また広告収入も減らさなかった場合だ。
当然、他紙にも影響し、毎日新聞に追随する新聞社が出てくることは考えられる。
まして将棋連盟が「信義というものがない団体」であるというイメージが出来た場合、他の新聞社も、今までのように「長年の付き合いがあるから」という風には接してくれない。
なぜなら、将棋連盟自らが「長年の付き合い」や「義理」「恩義」というものに背を向けて「金」を取ったからだ。
このブラックなイメージは将棋連盟にとっては、致命的なものになると思う。
私ごときが、名案は出せませんが、毎日新聞に謝罪して、紳士的に交渉するのが一番の解決法であると思いますね。
長い文章、申し訳ありませんでした。