トリビアの泉@将棋・チェス Part4

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407名無し名人
大相撲は、日本の伝統的な格闘技で、世界に知られている。
相撲での儀式は神聖であるから、
およそ「八百長」という単語はふさわしくない。
しかし、一方で昔から、この部分で噂が耐えない。

レヴィット博士は、7勝7敗で千秋楽を迎えた
幕内力士が勝ち越す率を調べた。

   本場所ではいつも8つ目の勝ち星がとても重要で、
   番付の上がり下がりがそれにかかっている。
   8つ目の勝ち星は普通の勝ち星のたいだい4倍の価値がある

だから、千秋楽に7勝7敗の力士が勝って得るものは、
8勝6敗の力士が負けて失うものよりずっと大きい、という。
先日の露鵬と千代大海との「がちんこ」では、ちょっと想像できないが、
仮に8勝6敗の力士が7勝7敗の力士にわざと負けることはあるのか。

まず、本場所千秋楽に、7勝7敗の力士が
8勝6敗の力士に当たった取組数100番の統計をとった。

   7勝7敗の力士の8勝6敗力士に対する期待勝率  48.7%
   7勝7敗の力士の8勝6敗力士に対する実際の勝率 79.6%

   7勝7敗の力士の9勝5敗力士に対する期待勝率  47.2%
   7勝7敗の力士の9勝5敗力士に対する実際の勝率 73.4%

7勝7敗の力士は、なんと8勝6敗力士に対して、
10番中ほとんど8番も勝っていることがわかる。
また7勝7敗の力士の9勝5敗力士に、驚くほどの善戦をしている。
408名無し名人:2006/07/24(月) 03:42:04 ID:e2WTwJt4
むろん、千秋楽を五分五分の成績で臨んだ力士は、
大変大事な一番で、底力を発揮することは考えられる。

ここでレヴィット博士が着眼するのは、力士の部屋関係や
力士同士の親密さなどである。
では、7勝7敗の力士と8勝6敗の力士が、
次の場所で、どちらも7勝7敗でないときに当たると、
いったいどうなるのか・・・と博士は問う。

まあ、前回の対戦ほどにインセンティブがないから、
だいたい5割くらいの勝率だろうと、普通は考える。

で、データから実際に計算すると、
前回7勝7敗の力士は、実際には、わずか40%しか勝っていない。
前回80%近い勝率の力士が同じ対戦相手に40%の勝率に落ちる。

なぜなのか? 博士は「星の貸し借り」だと言う。
さらに、二人の力士が2回目に対戦するときは、
勝率は、約50%に戻っているというのだ。
貸し借りは次の対戦までという推論が成り立つ。

レヴィット博士はさらに調査を深めていく・・・。
八百長騒ぎが起きると、「自重」が生じるはずだというのである。
データによると、八百長報道のすぐ後に開かれた本場所では、

   7勝7敗で千秋楽を迎えた力士の、
   8勝6敗の力士に対する勝率は
   いつもの80%ではなくただの50%だ。
   データをどういじってみても出てくる答えはいつも同じだ
   相撲に八百長がないとはとても言い張れない

レヴィット博士はそんな風な結論を下す。