将棋の棋譜貼り専門スレッド Part37

開始日時：2004/02/08(日)
表題：解説：羽生善治名人
棋戦：ＮＨＫ杯53回準々決勝第1局
戦型：相振り飛車
先手：森内俊之　竜王
後手：谷川浩司　王位

▲７六歩 △３四歩 ▲６六歩
*羽生「相振り飛車どうですかという手。」
△４二飛 ▲６八飛
*相四間飛車はかなり珍しい。
△５二金左 ▲４八玉 △６二玉 ▲３八銀 △７二銀 ▲３九玉
△７一玉
*双方とも早々と美濃囲いにしたが、展開によっては矢倉、銀冠などへの発展も含みにしている。
▲６五歩
*角交換は手損なのでどちらもしたくない。
△３五歩
*▲７八銀からの銀の進出を防ぐために角筋は開けたままにしておく。
▲５八金左 △２四歩 ▲８六歩 △２五歩 ▲８五歩 △８八角成
*△４四歩から同型模様にするのもあり、手詰まり模様をどう打開するかという全く違う将棋になる。
▲同　飛 △３六歩
*本譜は果敢な仕掛けに出た。
*▲８四歩△同歩▲同飛△８三歩▲３四飛（▲２四飛）が見えるがどちらも△２二銀で大した事はない
▲４六歩
*▲３六同歩△５五角も、先手即つぶれというわけではないが、飛角交換はやはり飛車を持った方が有利か。
△４四歩 ▲３六歩
*▲２三角打は△４五歩▲同角成△同飛▲同歩△５五角で形成不明
△４五歩 ▲同　歩
*結局△５五角を打たせて勝負することになった。

△５五角 ▲３七桂
*４五の歩を取られてはいけない。
△３三桂
*まさか▲９八飛とはしないので、飛車はいつでも取れる。桂を活用しておくのが味がよい。
▲８四歩
*解説者羽生の予想手は▲６七角
△８八角成 ▲同　銀 △８四歩 ▲５六角
*△４五桂を防いでいるだけに見えるが▲６四歩〜▲８三歩を狙っている。後手はこの順を受ける事ができない
△２二飛 ▲６四歩 △３五歩 ▲６三歩成
*攻め合いは▲８三歩△３六歩▲８二角打△６二玉▲９一角成で馬がそっぽを向いてしまい後手優勢
△同　金 ▲６四歩 △同　金 ▲４六角
*角を打って桂頭を処理するのはやや苦しい感じ。
△５四金 ▲３五角 △４二銀
*最後に遊んでいた銀も活用して後手指しやすい。
▲８三歩
*今度は駒がないのですぐにどうこうということはないが、実戦的な手。
△５五金
*危険。▲４四歩から攻め合われてどうなるか。
*終局後の谷川の第一声は「逆転してましたかね？」だったが、ここで強く行ったのが勝負が紛れた最初の原因だったかもしれない。

▲４四歩 △５六金
*４三の地点を守る△５二金は▲３四角で後手面白くない
▲４三歩成
*△同銀▲５三角成△６二金▲４三馬△８三銀▲３三馬は、銀桂プラス（５六の）金を持って、馬が活用できるので先手必勝。
△８三銀 ▲４二と △２六歩 ▲同　歩 △２七歩
*▲同銀では５六にいる金が逃げてしまうので面白くないと見たか
▲５六歩 △６六角 ▲５七銀
*羽生は▲５七金や▲４八歩△８八角成▲２七銀と駒を温存するのもあると示唆したが、がっちりと投入した。
△８八角成 ▲５三角成 △８二玉 ▲８五歩
*▲６二歩と攻めていくのは△同金▲同馬の後、△２八銀▲４八玉△４二飛で馬を抜かれてダメ。
△６二金
*谷川渾身の一手！
*▲同馬は△２八銀▲４八玉△４二飛は王手馬取り
▲４三馬
*▲７五馬は△７四銀があるのでと金に紐を付ける
△８五歩 ▲２七銀 △６九飛
*△２八銀の狙い。
▲１六歩
*△２八銀には、▲同玉△４九飛成▲４八金とし、△２九金▲１七玉と耐える。△１五桂の筋も消した。
△２八歩
*銀を歩で代用する。
▲５九金打
*△２八歩を放って置くと次に△２九歩成があるのでガッチリ金で受ける
△８九飛成 ▲２八玉
*▲３二とは△４五桂打が厳しく必要な一手

△４五桂打 ▲同　桂 △同　桂 ▲４六銀 △５七歩 ▲４八金寄
△７七馬 ▲６九桂
*歩は６三に叩きたいので打ちたくない。自陣に次々と駒を投入して先手を取り逆転を目指す。
△９九馬 ▲４五銀 △７八龍 ▲７五桂
*▲６三歩や▲８四歩〜▲８三歩の狙い
△４七歩
*△４六香もある。その場合は手抜き。
▲３八金寄 △４六桂
*詰めろではない。
▲６三歩 △７二金 ▲６一馬 △４二飛 ▲６二歩成
*森内の終局後の第一声は「飛車を取ったのがおかしかったですかね？」。実際の善悪はわからない。
△同　飛
*△同金は▲８三桂成で一手詰み
▲８三桂成
*玉が広くなってしまうようでやりにくい感じだが・・・。
△同　玉 ▲８四歩
*△同玉なら飛車を取って▲６四飛もしくは▲８二飛がある。
△９四玉 ▲６二馬 △同　金 ▲９六歩
*入玉されてしまっては終わってしまう。谷川はこの手を軽視していたようだ。
△３八桂成 ▲同　銀
*▲同金の方が固いが角打ちに弱い
△６四角 ▲４六歩 △９五銀
*△９五銀打以外では受からない
▲８三歩成 △３七歩 ▲８二飛
*▲３七同玉もあったが勝負に出た。▲８四と△同銀▲８三銀の詰めろ。
△３八歩成 ▲同　金 △４六角 ▲３七桂
*▲３七銀では後手玉への詰めろが消えるので桂間だが・・・

△９六銀
*いったん手を戻して・・・。
▲８四銀
*▲９三と〜▲８三飛成の詰めろ。△８六歩と受けても▲６二飛成と金を取る手があるので受けなし。
△３八龍
*谷川王位「光速の寄せ」炸裂!!
▲同　玉 △４八金 ▲同　金 △同歩成 ▲同　玉 △４七歩
▲同　玉 △５八銀 ▲４六玉
*▲３八玉は△４七金▲２九玉△２七香▲１八玉△２八香成▲同玉△３七角成▲１七玉△２七金で詰み。
△４七金
*以下、▲３五玉△２三桂▲２五玉△２四歩▲同玉△３三金▲２五玉△２四香まで。３三に馬が、１三に香が利いている。
まで126手で後手の勝ち

日付は対局日である2004年1月26日です。変更お願いします！