>>419 「後手n目=「手番の利」が何目になるかは、確率的には2項分布になる」につじて、証明らしいことを考えたので、補足しておこう。
n=5までは説明した。
>>419 手番の利 5目の確率1/32、4目の確率5/32、3目の確率10/32、2目の確率10/32、1目の確率5/32、0目の確率1/32
この分子は、5次のときの2項係数、1,5,10、10、5、1 と一致し、分母は2の5乗だ。
n=6のときは、次のように考える。
後手6目のヨセが、偶数の場合と奇数の場合に分ける。
1)後手6目のヨセが、偶数の場合、このとき後手6目のヨセは見合いで先手後手とも同数を打つので、先手後手の差はゼロ
従って、場合の数はn=5の場合と同じ。
つまり、5目の場合1通り、4目の場合5通り、3目の場合10通り、2目の場合10通り、1目の場合5通り、0目の場合1通り
2)後手6目のヨセが、奇数の場合、このとき後手6目のヨセは見合いで先手が一つ余計に打てる。先手6目プラス。
しかし、手番が後手に渡り、後手はn=5の場合のヨセを開始する。
それによる、後手の利は、5目の場合1通り、4目の場合5通り、3目の場合10通り、2目の場合10通り、1目の場合5通り、0目の場合1通り。
先手のプラス(6目)と後手のプラスの差を考えると、
1目の場合1通り、2目の場合5通り、3目の場合10通り、4目の場合10通り、5目の場合5通り、6目の場合1通り。
1)の偶数の場合と2)の奇数の場合の数の和をとると、
0目の場合1通り、1目の場合6通り、2目の場合15通り、3目の場合20通り、4目の場合15通り、5目の場合6通り、6目の場合1通り。
この数え方は、2項定理そのもので、実際にも6次の2項係数は、1、6、15、20、15、6、1 と一致する。
また、2項係数の和は、2のn乗であることはよく知られており、この場合も和は2の6乗 つまり64になる。
以下、この繰り返しで、nが大きくなっても、場合の数は2項係数と一致し、従って確率分布は2項分布と一致する。
(数学的帰納法でも使えば、もう少し数学的証明になるだろうが、それはこのスレにはなじまないだろう。)
>>481 この考えは、数学的なものなので、出入り計算か見合い計算かに関係なく適用できる。
出入り計算による手番の利であれ、絶対計算による先着の利であれおなじ。
n目の後手ヨセがあったときに、手番が回ってきたとき、期待値はその半分n/2になる。
違いは、絶対計算による先着の利の場合は、出入り計算でn目といったときに、その半分のn/2目はすでに形勢判断の中でとして計上済み。
残った、n/2目の部分について考えてゆくことになる。
(このことについては、
>>455から
>>464まで11路盤の図を使って説明した。)
それが、出入り計算の場合との違いだ。