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名無し名人:
開始日時:2003/04/14
持ち時間:5時間
表題:51期王座戦本戦1回戦
戦型:相掛かり
場所:東京将棋会館
先手:渡辺 明 五段
後手:行方尚文 六段
▲2六歩
*渡辺が先手番で▲2六歩と突くのは初めてだという。
△8四歩 ▲2五歩 △8五歩 ▲7八金 △3二金 ▲2四歩 △同 歩 ▲同 飛 △2三歩 ▲2八飛
△8六歩 ▲同 歩 △同 飛 ▲8七歩 △8四飛 ▲3八銀 △9四歩 ▲9六歩 △3四歩 ▲2七銀
△5四歩
*この段階での△5四歩は珍しい。△6二銀や△3三角が一般的。いつ△5五歩と突くかがポイントになる。
▲7六歩 △6二銀 ▲3六銀 △5二金 ▲1六歩
*▲1六歩で▲2五銀は△8八角成▲同銀△5五歩▲2四歩△同歩▲同銀△2五歩。▲同飛なら△1四角があり、▲5八玉も△3三桂で厄介だ。
△1四歩 ▲6九玉
*▲6九玉で▲2五銀と出ると、端の突き合いがあるので、先述した△1四角狙いの筋はないが、△5五歩▲2四歩△同歩▲同銀に△4四角。4一に玉が居ないので、▲2三銀成は△2七歩〜△2六歩の連打があり、無理筋だが、後手の角の処置も難しい。
△5三銀
*後手は早くに△5四歩と突いたのが負担になり、居玉のまま△5二金から△5三銀と「苦心の駒組み」(行方)。
▲2五銀 △5五歩
*△5五歩で△8八角成▲同銀△2二銀なら、▲3四銀△5五歩▲4五銀△3五歩▲6六角△7四飛で後手がつらい。本譜でも行方の作戦負けは明らか。
▲6八銀 △5四飛 ▲3六銀
*「びっくりした」(行方)。終盤に力を発揮する若手が多い中、渡辺は「序盤の知識が豊富な戦術か」(豊川六段)。その風貌から「大山十五世名人の再来」とも言われるが、指しても老獪。