NHK将棋トーナメント　Part38

開始日時：2003/04/06(日) 放映
表題：解説：有吉道夫九段
棋戦：ＮＨＫ杯53回１回戦第１局
戦型：三間対その他
先手：中田　功六段
後手：田中寅彦九段

▲７六歩 △３四歩 ▲６六歩 △６二銀 ▲７八飛 △６四歩
▲４八玉 △６三銀 ▲３八玉 △４二玉 ▲６八銀 △３二玉
▲５六歩 △５二金右 ▲５八金左 △１四歩 ▲１六歩 △５四銀
▲５七銀 △８四歩 ▲２八玉 △８五歩 ▲７七角 △４四歩
▲４六歩 △４五歩
*例によって独創的な序盤からの意欲的な仕掛けだが、善悪は微妙。
▲同　歩 △同　銀 ▲３八銀
*▲４六歩は打たずに、銀を浮き駒として狙っていく。将来５五に角を打つような筋もあるので、銀をわざわざ引かせてやることもない。
△４二銀 ▲４七金 △７四歩
*田中「自分から行くくらいのつもりだったが」
*やりにくいが、やはりこのあたりでいったん銀を引いておくべきだったか。
▲７五歩 △８六歩
*△３五同歩は▲６五歩で、それから△８六歩では取ってもらえない。（▲２二角成△同玉▲３五飛）
▲同　歩 △７五歩 ▲６五歩 △７七角成 ▲同　飛 △４六歩
*拠点は作ったが、とにかく銀が不安定なのが気になる。
▲４八金引 △８六飛 ▲８七歩 △８四飛 ▲６四歩 △５四銀
*結局引くことに。すでに振り飛車指しやすい。
▲５五歩
*利かし。△同銀は▲７五飛が十字飛車で、銀を逃げて飛車を成られた後△８七飛成と行けなくなる。（▲９八角がある。）
△４三銀引 ▲７五飛 △７四歩 ▲６五飛 △７三桂
*飛車に当ててよさそうな手にも見えたが、後の展開を見ると敗着か。

>>898
ともちゃん？

▲６六飛 △６二歩 ▲６三歩成 △同　歩 ▲６四歩 △同　歩
▲４四歩
*厳しい。
△同　銀 ▲６四飛 △５四歩
*玉の斜めのラインを止めて、形勢不利ながらも最善の粘り。
▲６一飛成
*桂が跳ねているのでこれが香取りになってしまっている。
△８七飛成 ▲５六角
*好手。桂を守りながら３四に狙いをつけ、４七・７四にも利いている。
△１五歩
*懸命にアヤを求めるがお手伝い気味。△８一歩と香を守る手もあった。
▲９一龍 △１六歩 ▲１四歩
*香をつり上げる。△同香ならいったん▲１八歩と受けておいて十分。△同香と取れないようでは端を攻めた意味がない。
△５五歩 ▲３四角 △８一歩 ▲２六香 △２四歩
*手筋。１四に歩が垂れているので相当危険だが、△４三銀と逃げ道を開けているようではダメと見たか。
▲９三龍
*▲９二龍もある。手順手順に駒に当たり攻めが切れなくなってきた。
△４三角
*苦しい受け。
▲同角成 △同　銀 ▲４五歩
*またも痛打。
△３五銀 ▲７三龍
*桂香得。次は取った桂で▲４四桂がある。

△２二玉 ▲４四角
*▲６五角もありそうだが、中田は△７六角の合わせが気になったらしい。
△同銀直 ▲３四桂 △３二玉 ▲４四歩
*▲２三銀以下の詰めろ。
△３三歩 ▲５三歩 △５一金引 ▲４三歩成 △同　玉
*△２三玉の方が延命にはなるだろうが、▲５二歩成以下勝ち目はない。
▲５二歩成 △３四玉
*△５二同玉はどうなったか。▲４三銀△６一玉▲４二桂成で相当危険だが、そこで△６二金と龍に当てたときの寄せが意外にむずかしいようだ。
▲４一と △４四桂
*８九の桂を取ってつなげば相当だが、間に合うはずはない。
▲４三銀 △４五玉
*ここも△２三玉の方が手は延びるだろうが、大勢に影響なし。
▲６四龍 △７六角 ▲５四金
*▲６五金の方が明快だったか。
△８五龍 ▲５一と △１四香
*形作り。
▲４四金 △同　銀 ▲３六金
*詰み。
まで107手で先手の勝ち