NHK将棋トーナメント Part29

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251名無し名人
開始日時:2002/12/15
表題:解説:西村一義九段
棋戦:NHK杯52回3回戦第2局
戦型:向飛車対その他
先手:藤井 猛九段
後手:三浦弘行八段

▲7六歩 △8四歩 ▲1六歩 △1四歩 ▲7八銀 △6二銀
▲7七角 △5四歩
*角筋を開けない意欲的な作戦。
▲6六歩 △3二銀 ▲6七銀 △5二金右 ▲8八飛 △3一角
▲4八玉 △5三角 ▲3八玉 △4二玉 ▲2八玉 △3一玉
▲1八香 △2二玉 ▲1九玉 △8五歩 ▲2八銀 △5一銀
▲3九金 △4二銀 ▲5六歩 △3一銀 ▲6八角 △1二香
▲7八飛
*このまま居飛穴にされるのは先手おもしろくないと見て仕掛けを誘った。
△8六歩
*三浦「これはもう行くしかないから」藤井「別に来る必要はないんだけど」
▲同 歩 △同 角 ▲7七桂 △4二角 ▲8五歩 △9四歩
*△9三桂から歩を取りに行く構想。
▲8八飛
*藤井「居飛穴にもぐる展開ではなくなったのでおもしろくなったと思ったが」
△8六歩 ▲3五角
*飛び出し。なかなか受けにくい。
△5三金 ▲2六角
*次に▲8六飛と行くぞという手。
△4四金 ▲4六歩
*次に▲4五歩。
△3四歩 ▲3六歩 △3五歩
*手筋。
▲同 歩 △2四角 ▲3八飛
*8筋は焦土にして玉頭戦に。
252名無し名人:02/12/15 13:04 ID:YvJJXDOI
△8七歩成 ▲6五桂 △7七と ▲5八銀 △8五飛 ▲4七銀
*利かされ続けているようだが手順に駒が活用されてきているとも言える。
△8九飛成 ▲5八金 △1一玉
*渋い好手。戦場を避ける早逃げ。
▲3六銀 △3四歩 ▲5三桂成
*藤井「▲3六銀△3四歩の交換なしに単に桂成だったか」
*なお、後手から△3五金とする手もあるくらいだから▲4五歩は甘い。
△6七と
*三浦「取ってくれるわけないとわかっているんですけど」
*▲同金は金が離れ、3筋の攻防でつぶれる。
▲4七金
*藤井「これが敗着ですね。▲4八金だった」
*ここで単に△5八とと入ってくる(▲同飛はやはり3筋の攻防に負ける)手もあるくらいなので、金は二段目で駒の連絡をよくしておくべきだった。
△9九龍
*手渡しをしながら確実にポイントを稼ぐ。
▲4五歩
*攻めの催促だが、催促を催促されたという感じ。
△3五金 ▲同 銀 △同 歩 ▲4四歩
*藤井「これもわざわざ香を打つ場所を作ってやってるみたいではあるんだが」
△4五香
*4八金型ならこのとき手抜きで攻め合えた。
▲3七金 △4四歩 ▲3四金
*必死にからむ。▲4六歩は手抜きされて全く間に合わない。
△5七と
*確実な攻め。先手には早い手がない。
▲2四金 △同 歩 ▲4二歩
*△同銀▲同成桂△同金なら▲3一銀だが・・・。
△同 金 ▲同成桂 △同 銀 ▲8六角
*変化球。第一感は4六に駒(桂あたりか)を打って受けるところだが、▲4五歩が意外に早い。(4六の駒を取るというより▲7七角と龍に当てながら玉を直射する狙いがある。)
253名無し名人:02/12/15 13:05 ID:YvJJXDOI
△4三銀直
*怖いところだが、当たりを避けつつ天王山の4四を守る。好手か。
▲3五角 △4七と ▲4二金 △3八と ▲同金引 △3七歩
*厳しい手筋。
▲同 銀
*これを手抜きできないようではもうダメ。
△3四金
*辛い!
▲3三歩
*角取りを外す。一歩犠牲に一手稼ぐ。
△同 金 ▲5三角成 △4七桂
*さらに辛く△2二銀!もあるところ。
▲2八金上 △4九飛
*確実な攻め。
▲3四歩 △同 銀 ▲4四角
*△同金▲3二金なら逆転だが・・・。
△2二銀
*結局ここに手が戻し三浦の負けはなくなった。
▲3二金
*金を渡すと△3九金で必死なのだが・・・。
△同 金 ▲4八銀打 △3六歩
*▲同銀も△3七歩で処置なし。
まで108手で後手の勝ち