囲碁、棋譜保存スレ・第2局

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97ななひ
(
;FF[3]GM[1]AP[PocketGoban Ver 0.999]
SZ[19]PB[山部俊郎]BR[九段]PW[牛之浜撮雄]WR[九段]
TM[21600]GN[天元戦挑戦者権獲得のチャンスがパー]DT[昭和55年10月23日]
PC[日本棋院]EV[第6期天元戦挑戦者決定戦]RE[白時間切れ負け]KM[5.5]

;B[pd];W[dp];B[pp];W[ed];B[cc];W[ce];B[ec];W[fd];B[fc];W[gd]
;B[gc];W[hd];B[hc];W[id];B[ck];W[cm];B[ch];W[nq];B[pn];W[jp]
;B[pi];W[eq];B[pq];W[qc];B[qd];W[pc];B[od];W[oc];B[nd];W[nc]
;B[md];W[eh];B[ek];W[dj];B[cj];W[em];B[di];W[pk];B[lq];W[lp]
;B[kq];W[kp];B[jq];W[iq];B[ir];W[hq];B[mq];W[mp];B[hr];W[gq]
;B[nr]N[51手完]
)
98ななひ:02/08/04 13:37 ID:cAfMGV6M
 王立誠五段、武宮正樹本因坊、石井邦生九段、そして林海峰九段という錚々たる
メンバーを破って本戦を勝ち上がってきた関西棋院のダークホース、牛之浜撮雄
(うしのはま さつお)九段。残るこの一戦で山部俊郎九段を破れば天元位二連覇中の
加藤正夫氏への挑戦権を手に入れる、またとなかろうチャンスです。

 挑戦者決定戦は各自持ち時間6時間、45分の夕食休憩を挟んで1日で行われます。
実戦では牛之浜氏気負ったか、白42、44で2連続の緩着、下辺の一家地をエグられて
しまいます。ここと左上隅とで約25目の確定地を奪われ、右辺の黒模様も白38の
ワリ打ち一手のみでは心許なく、しかも下辺のミスをその上部と左上隅の厚みを
活かして挽回しなければ地合いが足りなくなる苦しい状況です。

 黒51で夕食休憩に入りました。消費時間は山部九段1時間36分、牛之浜九段4時間半。
ここで棋史残る椿事(ちんじ)が起こりました。夕食休憩が終わって対局が再開されたにも
かかわらず、牛之浜九段が姿を現しません。関係者が不審に思い「交通事故にでも遭った
のでは…」と棋院周辺を走り回って探しますが、見つかりません。対局相手である山部九段も、
人一倍気を使う性格からか、牛之浜九段を探し回りました。彼は第5期棋聖戦で、対局場が
関西棋院であるのを日本棋院と間違え、松浦義洋九段に不戦敗してしまったという苦い経験を
したばかりです。自分の方が松浦九段よりも先輩だからという間違った思い込みから、常識
として自分の棋院で対局するだろうと思っていたといいますから、苦さもひとしおだった
でしょう。
99ななひ:02/08/04 13:38 ID:cAfMGV6M
 さて、「もしやホテルにいるのではないか」ということでホテルの牛之浜九段の部屋を
開けてみたら、彼が高いびきで寝込んでしまっていたとの事でした。この時19時30分。
もはや6時間の持ち時間を使い切った後でした。

 この椿事についての各棋士のコメントです。
○橋本宇太郎・関西棋院総帥「残念なことです。みんな真剣なんですけど、魔がさしたとしか
 いいようがありません。関西棋院としても申しわけない気持ちです。」
○山部俊郎九段「とにかく、びっくりしました。何だか後味が悪いね。」
○牛之浜撮雄九段「3日ほど旅をする」と自宅に電話、行方をくらましました。関係者は彼が
 自殺するのではないかと捜索願を出そうかうろたえ悩んだといいます。これから自殺しようと
 する人が「3日ほど」と言うとは思えません。案の定彼は関西棋院に帰り、こってりと油を
 しぼられました。
100 :02/08/08 20:13 ID:o7Afbb72
100
101名無し名人:02/08/11 06:41 ID:251uJ6QI
>99に追加。
○梶原武雄九段 (棋譜を見て)「寝る一手か。」