この場面で羽生が封じた狙いは・・・・
藤井は必死に考えた。このままシステムが決まるはずはない。
何か羽生は手を用意しているはずだ。
結局、藤井は徹夜して何十局分も読みふけった。
しかし、羽生の対策は分からない。不安はつのるばかり。
封じ手は意外にも当たり前の△8六歩。
何かある、、、何かある、、、
2日目の午後、すでに藤井は消耗しきっていた。
もはや思考能力は限界に。
そこへ羽生の誘いの甘い手が、、、
一気に局面は斬り合いに。
しかし、藤井にはもはやぎりぎりまで読みきる力は残っていなかった。
投了の瞬間に藤井は気づいた。
羽生には、何の対策も用意されていなかったことを、、、(完)